インタビュー

2025.08.05

  • モールス
    クロエ・グレース・モレッツ インタビュー

「キック・アス」のヒット・ガール役で、一躍注目を集めた美少女女優、クロエ・グレース・モレッツ。彼女の次なる主演作はサスペンス・スリラー「モールス」。この映画は世界各国で絶賛されたスウェーデン・ホラー「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッド版リメイクで、監督は「クローバー・フィールド HAKAISHA」のマット・リーブスだ。スリラーといっても、この作品、単に”怖い”だけの映画ではない。グレース・モレッツ演じるある秘密をもつ少女、アビーと、隣家の孤独な少年、オーウェンとのせつない初恋ストーリーでもあるのだ。グレース・モレッツは現在14歳。ヒット・ガールとは打って変わって複雑な役に挑んだ彼女を直撃! キュートな笑顔とは裏腹に、その
語り口はまさに”ベテラン女優” の貫禄すら感じさせる

 

●作品紹介
「モールス」 

8月5日公開

アスミック・エース配給雪に閉ざされた田舎町。12歳の少年、オーウェンは学校でいじめにあっているうえに、母親との2人暮らしで家でも孤独だ。そんなとき同じ団地の隣の部屋に越してきたアビーという少女と出会う。はじめはぎこちなかった2人の関係だが、壁越しにモールス信号を使って”会話”を交わすなかで、距離を縮めていく。だが、彼女には隠された秘密があり、町では猟奇殺人が連続して起きていた。

 

―まずは第37回サターン賞若手俳優部門(Best Performance by a Younger Actor)の受賞、おめでとうございます。受賞された今の気持ちは?
クロエ・グレース・モレッツ(以下モレッツ)「うれしいわ。若手俳優部門だったけどこの賞の受賞者に選ばれたことをとても光栄だと思っているし、とても感謝しているわ」

 

―脚本、もしくは原作を読んで、演じるアビーについてどのように感じましたか?
モレッツ「撮影前には原作を読まなかったの。もちろん監督の脚本は読んだわ。それに撮影前にはオリジナル・バージョンの『ぼくのエリ 200歳の少女』も見なかった。アビーはとても複雑な役だったと思うわ。驚くほど3次元的で、あらゆる要素を持ち合わせている。本当は歳を取っているんだけど、外見は若い女の子で、そして悲しげで、でもそれと同時にパズルとか小さなことに喜びを見いだしたりするの。200歳なのに心は少女のまま。許されていないのに、恋もしてしまう」

 

―原作も読まず「ぼくのエリ 200歳の少女」も見なかった理由は?

 

モレッツ「私なりに役の解釈をしたかったから。私自身のアビーを演じたかったの。影響を受けたくなくて、撮影前には見なかった。撮影が終わってから見たけど、すばらしい映画だったわ」

 

―撮影中に苦労した点と楽しかった点をそれぞれ教えてください

 

モレッツ「役を演じるうえで難しかったのは、12歳の体をもった200歳の少女の特徴を捉えること。歳を取っているのに、見た目は幼い少女のままだから、大人としての世界観をもっていないの。外見的にも子供として見られるし、子供として扱われている。イノセントな部分と邪悪な部分を持ち合わせているの。ほかに難しかったことといえば、恋愛感情の表現かしら。私自身まだ14歳だし、恋に落ちたことがないから(笑)」

 

―共演したコディ・スミット・マクフィー(「ザ・ロード」)の第一印象と、実際に撮影を共にしてみての彼の印象を聞かせてください

 

モレッツ「彼はすばらしい人よ。リハーサルとか撮影の準備があったから、撮影開始の2~3週間前に初めて会ったの。とってもいい人で典型的なオーストラリア人ね(笑)。本当に気持ちがやさしくて、すばらしい俳優よ。相手役としてとてもやりがいがあったし、お互いにアビーとオーウェンを演じやすくできるように助け合ったわ」

 

―アビーとオーウェンの関係性は、非常に特殊な関係だと思いますが、撮影中にコディと話し合ったことや気をつけていたことなどはありましたか?

 

モレッツ「アビーとオーウェンはとてもおもしろい関係なの。最初のシーンで・・・ううん、最初のシーンじゃなくて、初めて2人が話すシーンがあったでしょ。オーウェンがルービックキューブで遊んでいるところにアビーが後ろから登場するところ。アビーの最初の反応はちょっと意地悪で、無理やりな感じがあるの。それまでずっと感情を表に出したことがなかったから、ぎこちないわけね。それから自分にはまだ人を愛せることができるってことに気づくの。人間らしさが出てくるのね。ひとりの少年を友達として、また時には兄弟のようにいろんな意味で愛していくの。そうやって2人の関係が育まれていくのよ」

 

―監督のマット・リーブスはどうでしたか? 撮影中の彼の印象は?

 

モレッツ「2週間ほど前に監督にひとり目の子供、男の子が生まれたのよ。だからまずはおめでとうって言わせてね。とてもステキなことよね。とてもすばらしい監督よ。役者の演技を引き出すのが上手だし、とても協力的なの。アビーの役づくりのうえでも、監督と私はいつも同じ考えだったわ。監督は撮影現場で演技をしやすい雰囲気をつくり出してくれていた。私の最高のものを引き出してくれるような環境だったの」

 

―監督から何か特別な演出は受けましたか?  これまでの監督との違いは?

 

モレッツ「撮影準備やリハーサルのときに、演じる役の方向性について話し合ったわ。どうやってバンパイアを演じるかっていうことも含めてね。典型的なものにするのか、独特で他とは違うものにするのか、完全に不死身なのか、感情が全くないのか、それとももっと人間らしくするのか。アビーは長いあいだ父親以外の人間と接触することがなかったから、アビーがどういう人物かということについてたくさん話したわ。とっても協力的な関係だったと思う」

 

―アビーは、悲しい運命を背負っている少女だと思います。もし、自分が同じような運命を背負ってしまったら、どうしますか?

 

モレッツ「アビーはそうした運命のために苦しんでいると思う。悲しいばかりじゃなく、幸せなときもあるわ。オーウェンといっしょにゲームセンターに行くところなんて幸せそうだもの。恋しい、そして愛しいと感じる自分の人間性にアビーは気づくの。彼女はきっと人間であることが恋しくて愛しいと思っているはずだわ。特に誰かを愛したり、呼吸しながら生きていくこと、そして死んでいくことをね。だからアビーは悲しさと幸せな部分の両方をもっている。私自身もそんなアビーに共通点を感じるわ。そうね、どんな点かは口ではうまく言い表わせないことなんだけど、私自身の中にこの役柄の一部が存在すると感じるの」

 

―ご自身が考える、本作のラストは「ハッピーエンド」なのでしょうか? それとも「バッドエンド」なのでしょうか?

 

モレッツ「両方だと思うわ。幸せでもあれば悲しくもあるわ」

 

―これから「ヒューゴ・カブレ 時計台の秘密(仮)」や「ダーク・シャドウズ(原題)」「キック・アス2(原題)」など大作への出演も続々決まっています。今後、挑戦したい役は?

 

モレッツ「いつも全く違う役を演じていきたいの。出演作によって全然違う役をね。『ヒューゴ・カブレ~』では、とても幼い少女の役。彼女はフランス人で、いつもいろいろなことに疑問を感じて物思いにふけっている。頭もよくて本ばかり読んでいるのよ。映画は1930年代の設定だし、これまでとはまた違う役柄なの。『ダーク・シャドウズ』は、苦しい思いをしている女の子の役で、1970年代のヒッピー。陰の部分もあるから演じていておもしろいわ。これまで演じてきた役はみんな違うの。だからこれからもいろいろな役に挑戦していきたいわ」

 

―「ダーク・シャドウズ(原題)」では、ジョニー・デップと共演していますが撮影はいかがですか?  彼との印象的なエピソードはありますか?

 

モレッツ「この映画は今撮影中なの。ジョニー・デップはすごくステキで、あんなにいい人、会ったことないわ。ティム・バートン監督もすばらしいし、ヘレナ・ボナム・カーターもミシェル・ファイファーも、もうとってもステキ! 映画のすべてが完璧よ。夢がかなったって感じがしてるわ」

 

●プロフィール
クロエ・グレース・モレッツ
1997年、米ジョージア州生まれ。5歳のときからNYのエンタメ業界で活躍。TVを経て「悪魔の棲む家」(’06)に出演後、「キック・アス」(’10)で全米はもとより、世界的に人気を得る。ほかに「(500)日のサマー」(’10)、「グレッグのダメ日記(未)」(’10)にも出演。新作としてマーティン・スコセッシ監督の「ヒューゴ・カブレ 時計台の秘密(仮)」(’12年全米公開予定)、ティム・バートン監督の「ダーク・シャドウズ(原題)」(’12年5月全米公開予定)など多数控える。


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