2025.11.27
REDリターンズ
オールキャスト・インタビュー
’10年に大ヒットした「RED レッド」の続編である本作に主演した、スターばかり5人のインタビューをお届け。まだまだ若い者には負けないクールなロートル・スパイ役を演じたベテラン勢はもちろん、今回韓国から参加したイ・ビョンホンにも登場してもらった。
| ■作品紹介
「REDリターンズ」 11月30日(土)公開 ウォルト・ディズニー・スタジオ配給
32年前に失敗したミッションが再始動し、コードネーム「RED」の面々は再び戦いの舞台へ。ミッション遂行へ向けて動き出した彼らに、各国の諜報機関や殺し屋が迫る。 |
ブルース・ウィリス&アンソニー・ホプキンス
――サー・アンソニーにお聞きしますが、まずはどうしてこの映画に参加しようと思われたのですか?
アンソニー・ホプキンス(以下ホプキンス)「前作を見て気に入っていたのと、長年ブルースの大ファンだったこともあって、出演のオファーを受けてすぐエージェントに脚本を送ってもらったんだ。一度読んだ後、二つ返事でOKしたよ。『マイティ・ソー』は別として、こういったジャンルの作品に出る機会もめったにないから、新鮮ですごく楽しかったね」
――(ブルースに)前作のキャスト陣に、今回はさらに強力な新メンバーたちが加わったわけですが、いかがでしたか?
ブルース・ウィリス(以下ウィリス)「トニー(アンソニー)がキャストに加わると聞いて、みな大興奮だったよ。彼のような名優相手にシーンを演じられるなんて、最高だったね。すごくいいシーンがたくさんあって、その上監督やスタジオの製作陣も他のキャストも、『好きなようにやってくれ』って自由に演じさせてくれたから、あれこれ試しながら楽しんで演じられた。それぞれが最大限の力を発揮して、すばらしい作品に仕上がったと思うよ」
――キャスト同士の仲の良さや連帯感といったものがスクリーンを通して伝わってくるような作品ですが、実際の撮影現場はどんな雰囲気だったのでしょうか?
ホプキンス「最高だったよ」
ウィリス「野球で言えば、メジャーの一流選手が一堂に会したようなものだからね。あまりの名優ぞろいにみんな少し緊張していた部分はあるにせよ、とにかく楽しい撮影だったよ。女性陣との絡みも、ジョンを含めた野郎仲間との再共演も楽しかったし、特にメアリー=ルイーズ(・パーカー)とはコミカルなやり取りでの呼吸もバッチリで、撮影中も爆笑の連続。もうほとんどお笑い合戦って感じだったね」
ホプキンス「そんなリラックスしたムードで撮影できたのは、監督のディーン・パリソットのお陰だね。明確なビジョンに支えられた自信と余裕がありながら、とても謙虚で、どのシーンも撮るのはせいぜい3テイク。笑いをとるために思いきりコミカルに演じるのは、開放感があってすごく楽しかったし、毎晩眠りにつく頃には、すでに翌日の撮影が待ち切れないといった感じだった。遅い時間まで出番がない時なんて、早く現場に出たくていたたまれず、ひとりブツブツ言いながらホテルのロビーを歩き回っていたくらいだ(笑)」
――(ブルースに)アクション映画の大ベテランとしてアクションをこなすのはお手のものでも、そこにコメディが加わるとなると、バランスを取るのが難しいのではないですか?
ウィリス「僕にとっては難しいと言うより、挑みがいのあるチャレンジだったよ。才能豊かなキャスト陣が、身体を張ったギャグも含めてそれぞれ笑いどころをきっちりキメようと、火花を散らすわけだからね」
――シーンを撮りながら、笑いがこらえきれずに吹き出してしまってカットがかかる、なんてこともあったりしましたか?
ホプキンス「ああ、もちろんだ」
ウィリス「ロンドンの空港でのシーンはよく覚えているよ。撮影中はたいてい自分のことで精いっぱいで、相手や他のことまで考えている余裕はないから、突然予想外のことを仕掛けられると、「勘弁してくれよ!」って思わず笑っちゃうんだよ」
イ・ビョンホン
――まずは、この映画であなたが演じる役柄について教えて頂けますか?
イ・ビョンホン(以下ビョンホン)「僕が演じるハンは、主人公フランクと同じく元CIAの工作員で、2人の間にはちょっとした過去の因縁があるんだ。フランクの裏切りによってエージェント生命を断たれたハンは、“世界で最も危険な暗殺者”へと身を転じることになる。そこから今回の物語が始まるんだ」
――この映画に出演すると決まった時のお気持ちを聞かせて下さい。ちなみに前作はご覧になっていましたか?
ビョンホン「『RED レッド』はもちろん観ていたし、大ファンだったから、舞台設定や全体のトーンといったことに関してはすでに十分理解していたんだ。そういった点ではすんなり入って行けたんだけど、共演のキャスト陣があまりに豪華すぎて、興奮すると同時にかなり緊張したね。でも撮影現場では皆が温かく迎えてくれたおかげで、すぐに打ち解けたよ」
――あなたがこれまで出演してきた作品とは少しタイプの異なる映画だと思うのですが、その点についてはいかがでしたか?
ビョンホン「『G.I.ジョー バック2リベンジ』に続く2本目のハリウッド映画となるわけだけど、どちらも今までにない体験だった。韓国にも様々なジャンルの映画が存在するとは言え、アクション・コメディというのはちょっとないジャンルだからね。そういった意味では、僕にとってまったく新しい挑戦だったよ」
――役者にとって、コメディを演じるのがいちばん難しいとよく聞きますが、コミカルな演技はやはり難しいと実感されましたか?
ビョンホン「文化に対する知識が大前提という点で、苦労したよ。その国の文化を肌身で理解していないと、特有のユーモアを上手く表現することなど出来ないし、そこはかなり不安だったね。しかも僕のキャラクターは、最初から最後まで一貫してシリアスで、そのシリアスさがかえって観客の笑いを誘うよう仕向けなきゃならない。でもユーモアのセンス抜群の監督が、このキャラクターをどう演じるべきか方向性を示しながら導いてくれたお陰で、上手く演じることが出来たよ」
――フランクへの復讐を果たすべく執拗に彼を追い詰めながらも、世界を救うため彼と力を合わせることになるハンは、最後には敵となるのか味方になるのかがわからずに、観客をハラハラさせる非常に興味深いキャラクターですが、そういった曖昧な部分を演じるのは楽しかったですか?
ビョンホン「現実味のないキャラクターだと言う人もいるだろうけど、僕は逆にそこが気に入っているんだ。そんな曖昧さこそが、とことん悪い奴というよりは、ちょっとカワイイ一面もある魅力的な悪役に彼を仕立てていると思うしね」
――ブルースとの共演はいかがでしたか?格闘シーンなどもいくつかありますが…
ビョンホン「ブルースからは実に多くを学んだし、とにかく最高の体験だったよ。斬新なアイデアにあふれていて、すごく刺激的だったね。肉体的に試されることも多かったけど、彼のアイデアを取り入れると、結果的に必ずと言っていいほど、よりすばらしいシーンになるんだ。あくなき探究心で次々とアイデアを考え出す彼には、見習うところがたくさんあったよ」
ヘレン・ミレン
――前作「RED レッド」のキャスト仲間と再びタッグを組んで、続編に臨んだご感想は?
ヘレン・ミレン(以下ミレン)「続編は失敗するリスクが高いから、それなりの不安もあったのは事実だけれど、覚悟を決めて飛び込むことにしたの。ブルースも言っていたけれど、撮影初日に再びみんなと顔を合わせた瞬間、すんなり元通りでしっくり来たから驚いたわ。さしずめ、20年ぶりだと言うのにあたかも昨日会ったかのように会話が弾む、大学時代の友人同士といったところね。それぞれの個性が完璧なバランスで組み合わさって、極上のケミストリーを生み出すの。そんなわけで、再会するなりすぐに感覚が戻ったし、心地よい雰囲気の中、楽しくスムーズに撮影が進んだわ」
――そういったキャスト同士の仲の良さや楽しげな雰囲気は、スクリーンからもひしひしと伝わって来ますが、実際に楽しい撮影現場でしたか?
ミレン「ご指摘のとおり、スクリーンから伝わる通りの楽しい現場だったわ。とは言え、ジョークを飛ばして笑ってばかりというわけではないわよ。プロとして仕事に徹するのは当然だし、皆真剣に演じていたわ。仕事に対する姿勢が似ているからかもしれないけれど、競争心から互いをライバル視するようなことだけは、決してなかったわね。互いに出し抜こうと監督にヒソヒソ告げ口をするなんて、一切なし。皆それぞれに経験を積んできた、プロ意識の高いベテラン俳優ばかりだし、お互い敬意を抱いていたから、トラブルなど皆無だったの」
――美しい衣装を華麗に着こなすのはお得意でも、銃片手に走り回るのには不慣れだったと思うのですが、そういった点で、ヴィクトリア役を演じるのに最初不安を感じたりしましたか?
ミレン「1作目の撮影前にかなりみっちりトレーニングを受けたんだけれど、それはすごく役に立ったわ。銃器類を担当するスタッフは、銃のことを知り尽くしたプロ中のプロばかりだし、私自身はもともと銃が好きじゃなかったとは言え、そんな人たちと過していると、少なからず感化されるものよ(笑)。そもそもヴィクトリアは、銃を撃ちまくるのが大好きな殺しのプロなんだから、銃は避けて通れないでしょ」
――それにしても、あなたの銃さばきは、初心者とは思えないほど見事でしたよ。例のハンドバッグ銃のシーンとか…。
ミレン「あぁ、あのハンドバッグね!(笑)」
――(笑)ボンド映画みたいで、楽しかったのでは?
ミレン「最高に楽しかったわよ! とびきりカッコよく見せてくれるのが、映画のいいところね。ダメならアングルを変えて撮り直せばいいだけ(笑)。自分がしくじったとしても、どうにか工夫してカッコよく見せてくれる監督と撮影監督には、大いに感謝しなくちゃね(笑)! それはともかく、こうして毎回未知の世界を体験しながら、新しい何かを学ぶことが出来るというのが、役者にとっていちばんの醍醐味だと思うわ」
――ヴィクトリアは今回、メアリー・ルイーズ・パーカー演じるサラに対して、フランクと共に守りながら様々なアドバイスを授ける、ある種母親のような存在となるわけですが…。
ミレン「女同士だからこその率直なやり取りは、今回も健在よ。前作で、ヴィクトリアがサラに『彼を傷つけたら、あなたを殺して森に埋める』とキッパリ告げるシーンは大のお気に入りなの。ヴィクトリアにしてみれば、単なる脅しじゃなく、本気だったと思うわ。スリリングな冒険に憧れるサラは、ヴィクトリアのようなタフで悪い女になりたいと夢見ているものの、実際は現実に対してロマンチックな幻想を抱いているだけの、ヴィクトリアとはほど遠い女性なのよ」
――すでにシリーズ3作目が噂されていますが、その可能性についてはどう思われますか?
ミレン「もし3作目があったとしたら、真っ先に名乗りを上げるわ。『お願いだから出させて!』って懇願しちゃうかも(笑)。それに1本目とその続編って言うより、3部作のほうが何となく響きがいいじゃない。『RED レッド』トリロジー・・・どう?(笑) 物語をきっちり完結するという意味でも、3作目があることを願っているわ」
メアリー・ルイーズ・パーカー
――ブルース・ウィリスをはじめとするオリジナル・キャストらと、この続編で再び顔を合わせたご感想は?
メアリー・ルイーズ・パーカー(以下パーカー)「みんなと再会した瞬間から、すぐ元通りといった感じだったわ。ブルースも、『前作を撮り終えたのが、5分前のことのように感じる』なんて言っていたけれど、まさにそんな雰囲気だった」
――あなたが演じるサラは今回、特にフランクとの関係など、前作とは大きく異なる状況にあるわけですが、前作のラストから今回の物語が幕を開けるまでの間に、どんなことがあったのが簡単に教えてもらえますか?
パーカー「フランクと同居を始めたサラは、思い描いていたものとはほど遠い、ありきたりな生活に退屈しながら、アドレナリンと興奮に満ちた劇的な毎日を夢見ているの。刺激的な男と恋に落ちたはずなのに、その彼はサラを危険から守ろうとするばかりで、彼女が何を求めているかさえ分かっていないのよ」
――キャサリン・ゼタ・ジョーンズ演じるキャラクターとサラが、恋のライバルとして火花を散らすシーンはコミカルで楽しい見どころの1つですが、彼女との共演はいかがでしたか?
パーカー「洗練されたグラマラスな存在感を放つキャサリンは、あの役柄にピッタリだと思うわ。部屋に入って来た瞬間、目が釘付けになるようなオーラがあるの。本当にステキな人だし、すごく楽しかったわ」
――ジョン・マルコビッチ演じるマーヴィンとサラのやり取りはとにかく絶妙で、2人が顔を見合わせるだけで笑ってしまうくらいなんですが、彼について少しお話いただけますか?
パーカー「ジョンのことは、好き過ぎてちょっと恥ずかしくなるくらい(笑)。俳優としても監督としても超一級な上に、オペラの演出から洋服のデザインまでこなしてしまう、ありえないほどユニークで傑出した存在だと思うわ。情熱的で思いやり深く、確固たる信念のもと、自分の意見をハッキリ主張することも、自分がどう映るかなんて気にせず、あれこれ大胆に試すことも恐れない彼には、心底感心させられるわ」
――ジョンとのシーンでは、アドリブによる演技などもかなりあったのですか?
パーカー「ふたりしてその場で考え出したようなシーンもかなりあったわね。監督のディーンが、『後からどうにでもなるんだから心配しないでいいよ。とりあえず好きなようにやってみてくれ』って具合に、のびのびと自由にやらせてくれたおかげで、思いつくままアイデアを試すことができたの」
――コメディを演じるのがいちばん難しいとよく言いますが、アクション映画という枠組みの中で、ロマンスの要素も絡めながら、現実からかけ離れた感のないドタバタコメディを演じるのは、相当難しかったのではないですか?それとも前作でトーンを確立した分、今回は比較的ラクだったとか?
パーカー「ブルースとは、ある種の“ノリ”みたいなものをつかんでいたの。30年代のスクリューボール・コメディを参考に、あの独特でダイナミックなやり取りをイメージしながら演じるのは、新鮮でエキサイティングだったわ」
――今回は、サラによるちょっとしたカーアクションも登場しますが、あのシーンについてお聞かせ頂けますか?
パーカー「私は実を言うと、車の運転がとんでもなく下手なことで有名なの(笑)。カーチェイスに自ら挑戦するなんてもってのほか。だから撮影では、車内にスタント・ドライバーがもぐりこめるスペースを設けた上で、代わりに運転してもらったの。何せ15メートルほどの直線コースを走るだけのシーンで、壁に激突したんだから!」
――その時の周りのリアクションは?(笑)
パーカー「監督は大喜びよ!その瞬間の映像を何度も繰り返しリピート再生して、大笑いしていたわ。『見るたびに新たな発見がある』とか、『何回見ても飽きない』とか言いながらね(笑)」
――今回新たにキャストに加わった、アンソニー・ホプキンスについてはいかがでしたか?
パーカー「アンソニーの演技には、ただただ見惚れるばかり。彼の舞台をぜひ一度見てみたいわ。彼のすばらしい演技を2時間たっぷり見られるなんて、最高の贅沢だと思うもの! 背後に居たり、部屋の反対側に立っていたりで、顔が見えないシーンでさえ常に全力で演じていて、毎テイク斬新で違った演技を見せてくれる、すごく複雑で興味深い俳優だと思うわ」
――ヘレン・ミレン演じるヴィクトリアとサラの関係も、ある種母と娘のようでもあり、非常に興味深いですよね?
パーカー「サラに接する態度に、どことなく母親っぽい雰囲気を漂わせるヘレンの演技は秀逸だと思うわ。さりげなくアドバイスを送りながらサラを見守る様子に、ヴィクトリアの彼女への思いが見て取れる、すごくステキな関係ね」
――銃を振り回すような役柄を演じるのは珍しいと思うのですが、普段と違う分新鮮で楽しかったりしましたか? それともやっぱり銃は嫌い?
ミレン「銃は触るのもイヤなくらい大嫌いなの。銃を手にしてハシャイでいるような、キャラクターの新たな一面を演じるのは楽しかったけれど、カットがかかる度、銃を置いてそそくさ逃げるって感じだったわ」
――シリーズ3作目があるとしたら、この仲間たちと再びアドベンチャーに繰り出したいと思いますか?
パーカー「もちろんよ! 次はもう少し暖かいロケ地を選んでくれたりしたらさらにうれしいけど(笑)、もちろん喜んで参加するわ」
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