
2006年から米NBCでシリーズ4作がOAされた「HEROES/ヒーローズ」。世界の各地で突如、特殊な能力を持ってしまった彼らの苦闘を描いた。そしてその「ヒーローズ」で一躍世界に名を知られたヒロ・ナカムラことマシ・オカ。
Huluで独占配信中の新シリーズ「HEROES Reborn/ヒーローズ・リボーン」に、少し成長した?いやいや社長になったヒロが帰ってきた!
「HEROES Reborn/ヒーローズ・リボーン」
Huluで独占配信中
企画・製作総指揮/ティム・クリング
出演/ジャック・コールマン ザッカリー・リーヴァイ ジュディス・シェコーニ 祐真キキ マシ・オカほか
前作から5年後。世界各地で新たに目覚めた超能力者たちが、過去のヒーローズと協力して、人類を救う戦いに身を投じていく。マシ・オカ扮するヒロは中盤以降に登場する。全13話。
5年ぶりのヒロ・ナカムラを演じています
新キャストのみなさんには“初心を忘れないでね”とだけ伝えました

――「リボーン」では新たなヒーローたちを導く役ですが、新キャストにどんなアドバイスをしたのですか?
マシ・オカ「ヒロが出るのは中盤から後半の3話。僕がセットに入った頃はすでに新キャスト皆がいい関係性を築けていたので、とくに『教える』ということはなかったですね。第1シーズンはキャラクターを作っていくときなので、クリエイティブな面でも楽しいし、お互いを知り楽しむ時間でもあるから『初心を忘れないでね』とだけ伝えました。第3シーズンとか4シーズンとか続くと、慣れてきた夫婦みたいに(笑)、ちょっとだけ関係性が粗くなっていくから」
――オリジナルの「ヒーローズ」から時間が経ったぶん、ヒロが成長しているようですが、どういう変化があったのでしょう?
マシ・オカ「オリジナルの5年後という設定ですが、ヒロの童心や探究心が旺盛で純真なところは変わっていない。ですが社長になったので経営者として自分のわがままを通すことができなくなっている。『リボーン』でもアクションをやってはいますが、それがサムライというより忍者みたいなんです。刀は1本ではなく短刀2本を使っていて、『ヘンだ、せめて刀の長さを変えてくれ』と主張したんですけど、ダメでした(笑)」
――その辺も「ヒーローズ」らしいですね。
マシ・オカ「そう。今回も“なんちゃって日本”がたくさん出てきます。ヒロの社長室をツイッターで公開したんだけれど(写真を見せてくれつつ)、室内に刀を飾っているでしょう。刃が下を向いている、しかもむき出しで鞘に入っていなくて。『ダメでしょ。映さないでね』と一応スタッフには言ってみたんですけど。社長室のセットは中華料理屋みたいでしたし。『このセットはイタイなあ』と思っていたら、なんと自分(ヒロ)のセットだった(笑)。でもアート・ディレクターは本気で素晴らしいと思っていて。まあ、そういう“なんちゃって日本”も日本のファンには楽しんで観てほしい」

――ヒロはどんな社長なのですか?
マシ・オカ「ヤマガト・インダストリーズの社長です。でももしかしたら中華料理屋の社長かも(笑)。「ヤッター!」も出てきますよ。どんなシーンかは観てのお楽しみ。そう言えば(親友&同僚の)アンドウ君が出てこないな。どうしたんだろう。クビになったか。もしかしたら中国に出向になったとか? ヒロについては、大好きなキャラクターなので演じていて楽しかったのですが、楽観的でなくなったのでコメディ要素をあまり出せないのが残念でした。僕の出る3エピソードはジャック(・コールマン=役:ノア・ベネット)や、かつてのヒーローズと共演することが多い。同窓会的なムードがありました」
――「ヒーローズ・リボーン」を観るにあたりココは押さえておいた方がいいというポイントは?
マシ・オカ「普通の人たちが急に超能力をもって世間から“特別な人”と認識されながら、どうやって成長し、どうやって戦いを繰り広げていくのか。それが『ヒーローズ』の醍醐味だと思う。(日本人キャストの)祐真キキさんや内門徹さんと一緒のシーンはないのですが、キャスト同士仲は良いので食事に行ったりはします。チャットもしています。1日に300本くらいグループ内LINEが来て、逆に迷惑なくらい(笑)!」
TVと配信は望まれているものが違う
クリエイターは配信のプラットフォームに合ったコンテンツを作るべきだと思います

――配信ドラマについてはどう思っていますか?
マシ・オカ「米国ではVODが主流になってきている。プラットフォームとしてオリジナル・コンテンツに注力しているところもある。映像エンタメは、CATV→DVD→地上波という流れだったがそれが変化した。好きな時に観られるというのがいいのでしょう。TV業界で言えばデジタル・プラットフォームの方にクリエイターが行きたいと感じている。今は映画よりもTV作品の方がバイヤーが多い。ざっくりいうと44社、映画配給は6社くらいでしょうか。TV作品のクオリティもすごく高くなっているし、クリエイティブな面でも自由度はデジタル配信の方が高い。だからこそクリエイターはお金よりもそうした自由を求めはじめた。
デジタル・プラットフォームに関して言えば、配信に合ったコンテンツを作ることが求められていくと思いますね。どうしてもTV放送と同じものを作りがちですが、配信と放送ではコンテンツに求められているものが異なるし、観る側も違うものとして受け止める。たとえばデジタルならばもっとインタラクティブな、ニコ動もそうですけど、皆で一緒に観てコメントしたりするような、新しいプラットフォームに合ったコンテンツが提供できるのだと思う。新たなテクノロジーをもってチャレンジができるはずですし、そうしなければいけない。僕もクリエイターと一緒にチャレンジがきればいいなと思っています」
――監督業への意欲はありますか?
マシ・オカ「僕はゲーム会社も経営しているし、プロデューサーもやっていて、脚本も書いている。最終的には監督をやってみたいと思っています。プロデューサーとして見ても、日本の素晴らしいコンテンツがアメリカの脚本家に渡すと“なんちゃって”になってしまうことが多い。僕もファンなのでそれを崩されると残念に思う。そういう意味で日米の文化が分かっている人間が監督であるのならそうした部分も保てる。自分しかできないことがそこにあるとも思います。また、アニメーションを観て育ってきたので、日本の文化を世界に届けられれば、と」
演者も裏方も両立させていきたい
一面に特化するのは自分の性分に合わないのです
――演者と、そのほかの仕事と。そのバランスはどのように取っていくのでしょうか?
マシ・オカ「両立させたい。演者であることの価値はマーケテイング上ありますし、それで世界の皆さんに知られていると思うし。演じることは楽しく、裏方への道を開いてくれもする。一方に特化するのは自分の性分に合わないしプラスにならないのです。若い人たちに道を譲りたいというのもありますが、『ヒーローズ』OBとしては『リボーン』に、そして次の世代にバトンを渡す恩返しの気持ちで出演をしているんです」
■プロフィール
1974年、東京出身。米LA在住。IQ189 、天才少年として「TIME」の表紙を飾ったことも。I.L.Mで働きながら俳優活動を行い、「HEROES/ヒーローズ」(’06~’10)でブレイク。製作者として「デスノート」の実写映画化企画にも携わっている。
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