設楽統のこの映画にしたら? Vol.12「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」
2014年7月8日

ちょっと大人になったヒット・ガールにクギづけ。クロエはいま、いちばん会いたい人!

■今月の一本
「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」

■見せたい相手
10代のアイドル

2010年、僕がいちばんハマった映画「キック・アス」。もともと「X-MEN」や「バットマン」みたいな正統派のヒーロー映画が好きな僕にとって、「キック・アス」は何もかもが新しかったんですよね。サエないオタクがネットで買ったスーツを身にまとい、あこがれのヒーロー=キック・アスとして街の平和を守るという物語。決して無敵の超人じゃなく、何の特殊能力もないから悪いヤツに刺された後、車に跳ねられちゃう。そんなリアリティもありつつ、アメコミへのオマージュが込められていて、そのポップでおしゃれな世界観にやられちゃいました。

そして何よりコーフンしたのは、当時12歳だったクロエ・グレース・モレッツ扮するヒット・ガールのカワイさ。小さな女の子が軽快な音楽にノって屈強なマフィアを容赦なく斬り倒していく姿が何とも痛快で。ニコラス・ケイジ演じる父親、ビッグダディとの特訓シーンもおもしろかったですね。防弾チョッキを着込んでいるとはいえ、お父さんが実の娘をバーンって撃っちゃう。「え? ホントに撃った!?」って目を疑いましたから(笑)。そんなギャグ・シーンに笑わせられたかと思えば、最後にビッグダディが死んでしまうというダークな展開には一気に引き込まれました。

そんな余韻をいまだに引きずったまま、続編「~ジャスティス・フォーエバー」を見ましたよ。いや~、期待を裏切らないおもしろさ! 今回の主役は間違いなくヒット・ガールでしょう。アクションはパワーアップしているし、バイクを乗りこなすし、キレッキレの格闘ダンスで魅せるし。かわいらしさを残しつつ、大人っぽさが加わった彼女にまたしてもクギづけに…。僕はここに断言します。いま、いちばん会いたい人はクロエです! でもクロエの他の出演作はあんまり見てないんですよね。だって僕はあくまでも「キック・アス」のクロエが好きだから…って言うと何だかロリコン発言みたいですけど(笑)。

もちろんヒット・ガール以外のキャラクターも濃い。まずキック・アスがトレーニングして、超ムッキムキなのにド肝を抜かれます。キック・アスの宿敵レッド・ミスト改めマザー・ファッカーは相変わらずバカでニクめません。ちなみに痩せていたころの日村さんに顔がソックリなので、注目してください(笑)。マザー・ファッカー率いる悪党軍団も、神取忍にしか見えない女殺し屋マザー・ロシアや元中国マフィアのチンギス・半殺し…と、姿も名前も強烈な面々がそろっています。

前作の破壊力に比べると、王道のヒーロー映画になっている分、物足りなさを感じる人はいるかも。それでも僕はおもしろかった! キック・アス率いる正義のヒーロー集団VS悪党軍団という勧善懲悪の構図が漫画的だし、あっけなく人が死んでしまうエグさは相変わらず。B級テイストがベースにあって、メチャクチャやっている爽快感がたまりません! 特に、ヒット・ガールが自分をいじめた同級生に対し、秘密兵器ゲロゲリ棒で仕返しするシーンが最高です。それにヒット・ガールとキック・アスのラブ的な要素もあるし、彼らの葛藤や成長もちゃんと描かれていて、ドラマとして見応えがありました。

そうそう、エンドロールの後にもおまけ映像があるので、最後まで見ましょう。もし続編があるなら、キック・アスとヒット・ガールがさらにデカいヒーロー組織を立ち上げて強大な敵と闘う!という展開だったらおもしろいですね。そうしてどんどんシリーズが続いていって、今回の「~ジャスティス・フォーエバー」を振り返ったときに、ヒーローが真のヒーローとして成長する途中の感じが改めて楽しめるんじゃないかなと思います。

クロエ、どんな女優さんに成長していくのかなぁ。ヒット・ガールのイメージが定着しすぎて、ターニングポイントを模索しているかも。そういう意味で、クロエと同じ境遇の10代のアイドルに本作を見てほしいです。キャラクターが世間に浸透していて「この先どうしよう」と方向性に迷っている子はクロエをどう見るんだろう。それこそ、劇中でヒット・ガールが最後に下した“選択”みたいに、人生設計は自分で決めてほしいですね…と、今回は大マジメに締めくくってみました(笑)。


「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」
マーク・ミラー原作のコミックを映画化した大ヒット作の続編。キック・アス、ヒット・ガールの仮面を脱ぎ捨て、普通の学園生活を送るデイブとミンディ。だが卒業を控え、将来に悩んだデイブはスーパーヒーロー軍団“ジャスティス・フォーエバー”に加入し、再びキック・アスとしての活動を始める

監督・脚本/ジェフ・ワドロウ
出演/アーロン・テイラー・ジョンソン クロエ・グレース・モレッツ クリストファー・ミンツ・プラッセ ジム・キャリー

DVD&ブルーレイ/NBCユニバーサル・エンターテイメント

■プロフィール
1973年、埼玉県生まれ。’93年に日村勇紀とお笑いコンビ、バナナマンを結成。俳優の仕事も多く、「裁判長! ここは懲役4年でどうすか」(’10)で映画初主演。フジテレビ系「ノンストップ!」、テレビ朝日系「~世界にひとつ~ミラクルレシピ!」の司会を務める

■バナナマンinformation
毎年恒例の単独ライブ「Love is Gold」を東京・俳優座劇場にて7月31日~8月3日まで開催。「バナナTV」DVD第3弾として、「~タイ・バンコク編~【完全版】」「~サイパン編~【完全版】」「~ハワイ編 Part2~【完全版】」が7月30日に同時発売!!

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撮影/諸永恒夫

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