設楽統のこの映画にしたら? Vol.27「龍三と七人の子分たち」
2015年10月13日

たけしさんはいつ映画を撮っているのか不思議!?

この作品、ずっと気になっていたんですよ。というのも、7人がズラッと並んだビジュアルの“パッケージ感”が「観たい!」と思わせるでしょ? 肝心の中身も期待を裏切りませんでしたよ!

まず、詐欺に引っかかった老人が実は元ヤクザっていう設定からして、面白くないわけがない。目のつけどころはさすが北野武さん。キャラクターもみんな個性的でね。中尾彬さん演じる“はばかりのモキチ”が、会った人に少しずつお金をせびるくだりは笑えました。そしてネタバレになるから詳しくは言えないけど、後半のモキチの扱いが容赦ない(笑)。どこか乾いているというか、ブラックジョークが振り切っていて。高齢化社会を反映しつつ、たけしさんらしいギャグや際どいセリフも満載で、リアルとフィクションが入り交じる構成が絶妙なんです。

たけしさんの映画は結構観ていますけど、今回はこれまでの作風に加えて、たけし軍団のノリみたいなバラエティ要素も散りばめられています。「お笑いウルトラクイズ」を彷佛とさせるバスジャックシーンもあるし(笑)。芸人、そして映画監督としてのたけしさんの芸能活動の集大成的作品だと思いました。ちなみにたけしさんが監督デビューした歳が、僕と同い年ぐらいなんですけど、今の自分に映画監督という仕事が加わるなんて想像もつかない! しかもこれが17本目でしょ? あんなにお忙しいのに、一体いつ映画を撮ってるんだろう。本当にスゴい人です。

劇中、どんどん活気を取り戻していく7人を観て、30年後の自分もパワフルでいたいなと思いました。“やりがい”でここまで人は変われるんだなと。それと、70代はまだ先の話に思えるけど、今の自分があるのは、10代、20代、30代をどう過ごしたかの積み重ねの結果。振り返って楽しい方が絶対にいいから、30年後のためにも今を頑張るしかない! って、こんな感想が出ることに我ながらビックリだけど(笑)。70代になってもライブを続けられているかなぁ。

■見せたい相手
ダチョウ倶楽部に観せたい!

■見せたい理由
「お笑いウルトラクイズ」と言えばダチョウさん。観たいというより、70代でも今と変わらない芸風を貫いていらっしゃるであろう3人を観たい(笑)


■今月の一本
「龍三と七人の子分たち」

北野武監督が、藤竜也をはじめ平均年齢72歳のベテラン俳優陣を迎えたコメディ。元ヤクザの親分で、今はすっかりくすぶっている龍三(藤)は、ある日不覚にも詐欺に遭う。老人たちを食い物にする若き詐欺集団、京浜連合の横暴を許すわけにはいかないと考えた龍三は、昔の仲間を召集し、世直しに立ち上がる!

監督・製作・編集・出演/北野武(ビートたけし)
製作/森昌行
音楽/鈴木慶一
出演/藤竜也 近藤正臣 中尾彬 品川徹 樋浦勉 伊藤幸純 吉澤健 小野寺昭 安田顕 矢島健一 下條アトム

BD&DVD/バンダイビジュアル

■プロフィール
1973年、埼玉県生まれ。’93年に日村勇紀とお笑いコンビ、バナナマンを結成。「裁判長! ここは懲役4年でどうすか」(’10)で映画初主演。「ノンストップ!」で司会を務める他、「そんなバカなマン」(共にフジテレビ系)、「クレイジージャーニー」(TBS系)、「YOUは何しに日本へ」(テレビ東京系)に出演中。

■バナナマンinformation
「バナナステーキ」DVD-BOX第4&5弾、日村勇紀主演作「新選組オブ・ザ・デッド」のBD&DVD、ミステリードラマ「容疑者は8人の人気芸人」のDVDが現在発売中! 10月28日にはバナナマンが地元メシを紹介するバラエティ「バナナマンのせっかくグルメ!! ディレクターズカット版」をリリース

(C)2015『龍三と七人の子分たち』製作委員会
撮影/諸永恒夫

LINEで送る