孤立しつつも我を通していくトムの姿と小島よしおがダブるんです
■今月の一本
オブリビオン
■見せたい相手
どんな逆境でも突き進む小島よしお
近未来モノって好きなんですよね。この「オブリビオン」の舞台は2077年。エイリアンの攻撃を受け、地球は壊滅状態。トム・クルーズ扮する主人公とその妻だけがステーション“スカイタワー”に残り、高度1000メートルから荒廃した地球を監視している…って設定に魅かれて、映画を見てみました。
そうしたら、始まってずーっと2人きりのシーンが続くんですよ。ちょっと意表を突かれましたね。確かすごい製作費をかけているはずなのに。と同時に「これって、後半の展開への伏線なのかも」とも思いました。それはあながちハズレではなかったんですけどね。要は、事前に想像していた内容とは違っていて、戦闘場面を売りにするのではなく、かなり内省的な映画だったんです!
でもぜんぜん、裏切られた感はなかったですよ。「近未来の地球ってこんなんだろうなあ」って、その世界観にノレて、出てくるガジェット、メカやマシンのデザインもいちいちツボに入りました。なんていうか、星新一さんの小説、ショートショートをハリウッドが巨額を投じてつくっちゃったカンジ? 「今、僕らが生きている現実はすべて、どこかの誰かの頭の中の出来事なんじゃないか」みたいな、「こういうのって、一度は考えたコトあるよね」的な“あるある”映画。それが楽しかったです。
監督さんはコロンビア大の建築学を専攻し、大学院の修士課程を修了した人だそうで、ずばりインテリです。だから描写もスマート。スタイリッシュでカッコつけ過ぎてる気もするんだけど(笑)。「トロン:レガシー」に次いで2作目のこのジョセフ・コシンスキー監督、もしかしたら今後、スゴい傑作をつくるかもしれないですね。スカイタワーの内部のデザインなども手掛けていて、とにかくディテールへのこだわりが素晴らしかった! あっ、あと、モーガン・フリーマンも出てきますよ~。あえて隠しておきますが、「このキャラはモーガンさんに頼まなきゃ、しょうがないでしょ」とか「やっぱここはひとつ、モーガンさんにやってもらわなくては」みたいなキャスト会議の内容が聞こえてくるような役。いや、もちろんあくまでも、僕の頭の中だけですけど。
これ、とりわけ誰に見てもらいたいかというと…小島よしおですね。ひとりで活動しているピン芸人の中でも、一世を風靡したキャラから次第に脱皮し、頑張っている稀な芸人だと思うんですよ。海パン一丁から服を着て。「オブリビオン」って映画は、主人公が司令本部の指示を無視して行動することで物語が転がっていくんですが、どんな逆境に立っても未だ「そんなの関係ねぇ!」と突き進む小島よしおの姿と、孤立しつつも我を通していく本作のトム・クルーズとがダブるんです(笑)。
絶対、僕よりも感情移入できると思うな、小島は。今はどうなのか知らないけれど、チャリンコで都内を駆け巡って仕事に行ってたんですよ。そこもこの映画でバイクを乗り回すトムみたい。もちろん、小島よしお本人はトム・クルーズには似てませんよ。彼が似ているのは、「24 TWENTY FOUR」の捜査官トニー・アルメイダ。あいつ、以前、日本の「24」ファンに間違われて「写真撮ってください」って言われたそうですよ(笑)。
それにしてもトム・クルーズはいつまでも見た目が若いですねえ。この映画の撮影中に50歳の誕生日を迎えたそうですが、「トップガン」の頃と比べても、ぜんぜん変わってない気がする…っていうのはちょっと盛り過ぎですか? そういえば映画の公開前に来日しましたよね。ニアミスしたんですよ! 会えはしなかったんですが、あの「徹子の部屋」ゲスト時に楽屋が近くで、ドアに英語ではなくカタカナで“トム・クルーズ様”って書いてあった。これ、トムは読めないんじゃないかなあと思ったけど、もう何回も日本に来てるから読めちゃうのかも。
いろんな媒体、それこそ「徹子の部屋」でも「本作は2回見てほしい」って切望していたのが印象的で。なので皆さんも2回は見たほうがいいですよ。きっと1回目とは違う感触が残るはず…って、すみません、そう言いながら僕、1回見ただけで滔々と話しちゃいました。ゴメンなさいね、トム!
「オブリビオン」
トム・クルーズが、荒廃した地球を守る孤高のヒーローを演じたSF大作。2077年、異星人の襲撃を受けて地球は壊滅。生き残った人類が他の惑星に移住するなか、最後まで地球に残り、監視任務を続けていた男を待ち受ける運命をスリリングに描く。機能的なメカや雲の上の居住空間などの近未来のビジュアルが鮮烈!
監督・製作・原作/ジョセフ・コシンスキー
出演/トム・クルーズ モーガン・フリーマン
DVD&ブルーレイ/ジェネオン・ユニバーサル
■プロフィール
1973年、埼玉県出身。’93年に日村勇紀とお笑いコンビ、バナナマンを結成。俳優の仕事も多く、「裁判長! ここは懲役4年でどうすか」(’10)で映画初主演。現在、フジテレビ系「ノンストップ!」の司会を務める
■バナナマンinformation
テレビ東京の人気バラエティ番組「ゴッドタン」の名物企画を映画化した「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」が11月20日にDVD&ブルーレイ化。また、フリートーク&ノープランロケ企画を収録した「バナナ炎炎 炎の大炎上セレクション」DVD-BOXも11月27日リリース!
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撮影/杉 映貴子











