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2012年03月01日

フランス映画に初のアカデミー作品賞! モノクロ・サイレント映画「アーティスト」が5部門受賞!

フランス映画に初のアカデミー作品賞! モノクロ・サイレント映画「アーティスト」が5部門受賞! フランス版アカデミー賞といわれるセザール賞、インディーズのアカデミー賞ことスピリット・アワード、そしてオスカーこと本物のアカデミー賞! 映画「アーティスト」が、1週間にこの3つを制覇する偉業(?)を成し遂げた。

"ようこそハービーウッドへ!" ハリウッドをハービーウッドと読み替えたのはオンライン映画批評家のニッキー・フィンケ。第84回アカデミー賞はまさにハービー・ワインスタインの大勝利だった。「アーティスト」が作品賞、監督賞、主演男優賞など5冠、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」が主演女優賞とメーキャップ賞、「Undefeated」が長編ドキュメンタリー賞と、8部門がハービー率いるワインスタイン・カンパニーの製作・配給する作品で占められたのだから。しかも作品賞は「英国王のスピーチ」に続き2年連続の受賞だ。

ミラマックス時代からオスカー受賞に向けてのキャンペーンの徹底ぶりで知られるハービー・ワインスタインだが、まさにその手腕が発揮された(そして多くの業界人がその事実にあらためて辟易したであろう)一夜だった。

本命視されていた「アーティスト」だが、さまざまな記録を打ち立てた。作品賞受賞作としては史上初の"映画をめぐる映画"であり、同じく史上初のフランス映画、第1回アカデミー賞の「つばさ」以来83年ぶりの無声映画、1960年の「アパートの鍵貸します」以来のモノクロ映画(1993年の「シンドラーのリスト」は一部カラー)、12番目の非アメリカ映画などだ(アメリカ映画以外で作品賞を獲ったのは1948年の「ハムレット」に始まり「アラビアのロレンス」「トム・ジョーンズの冒険」「わが生命つきるとも」「オリバー!」「炎のランナー」「ガンジー」「ラストエンペラー」「イングリッシュ・ペイシェント」「スラムドッグ$ミリオネア」「英国王のスピーチ」と続く。一部アメリカとの合作含む)。

授賞式が始まると5部門ノミネートの「ヒューゴの不思議な発明」が撮影賞など5つのオスカー像を立てつづけに獲り、今日は「アーティスト」の日ではなかったかと思われたが、式典の後半で本命「アーティスト」が主要部門を総なめした。

ロサンゼルス・タイムズ紙がすっぱ抜いた記事によるとアカデミー会員の94%が白人、77%が男性。平均的な年齢は62歳だとか。50歳以下のメンバーはわずか14%しかいない、高齢クラブなのだ。終わってみれば、そんな会員たちがいかにも投票しそうな結果となった今年のオスカー。9回目の司会を務めたビリー・クリスタルも歌に司会に安定した腕を見せ楽しかったが、やはり想定内だった(ブラッド・ピットの最初に記憶にある映画が東宝特撮映画「サンダ対ガイラ」というのは意外だったが)。

驚くべきハプニングは授賞式の前、レッドカーペットで起きていた。

次回作「The Dictator」で中東の独裁者を演じるサシャ・バロン・コーエン(「ボラット」「ヒューゴの不思議な発明」)は、その独裁者キャラで授賞式に出席することをアカデミーから禁じられたとかいないとかでマスコミを騒がせていたが、軍服を着て軍人姿の美女を従え"中東の独裁者"らしくレッドカーペットに登場。TV司会者ライアン・シークレストのインタビューに至極まじめに答えていたが突然、抱えていたツボ(金正日によく似た顔が描いてある)から中身の白い粉をシークレストの胸やレッドカーペットにぶちまけたのだ。

タキシードと、レッドカーペットが台無し!

友人の遺灰を持ってきた・・・という態のコーエンのようすは、昨年亡くなったふたりの独裁者、カダフィ大佐と金正日を思い出させるものだった。また「ママはいつもレッドカーペットの取材には必ず服を2着持っていきなさいといってたが、今日わかったよ」というシークレストの言葉も、記憶に値する・・・かも。

その瞬間、シークレストの隣にいたWOWOWリポーターの冨永愛は、いっしょに"遺灰"を浴びて全世界に生中継されるチャンスを逃してしまった。ニュースになり、YouTubeに動画がアップされ、ハリウッドの有力エージェントから電話が殺到・・・したかもしれなかったのに。

このハプニングにハリウッド・リポーター誌電子版の投票では、32%が「おもしろくない」、57%が「爆笑」、12%が「オスカーの偉大な瞬間ではあるが失礼すぎ」と答えていた。

受賞リストは以下のとおり。

作品賞
★「アーティスト」 トーマ・ラングマン
 「ファミリー・ツリー」 ジム・バーク、アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー
 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」 スコット・ルーディン
 「ヘルプ 心がつなぐストーリー」 ブルンソン・グリーン、クリス・コロンバス、マイケル・バーナサン
 「ヒューゴの不思議な発明」 グレアム・キング、マーティン・スコセッシ
 「ミッドナイト・イン・パリ」 レティ・アロンソン、スティーブン・テネンバウム
 「マネーボール」 マイケル・デ・ルカ、レイチェル・ホロビッツ、ブラッド・ピット
 「ツリー・オブ・ライフ」  グラント・ヒル、サラ・グリーン、ディディ・ガードナー、ビル・ポーラッド
 「戦火の馬」 スティーブン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ


主演男優賞
 デミアン・ビチル 「明日を継ぐために」
 ジョージ・クルーニー 「ファミリー・ツリー」
★ジャン・デュジュルダン 「アーティスト」 (初受賞)
 ゲイリー・オールドマン 「裏切りのサーカス」
 ブラッド・ピット 「マネーボール」

主演女優賞
 グレン・クローズ 「アルバート・ノッブス」
 ビオラ・デイビス 「ヘルプ 心がつなぐストーリー」
 ルーニー・マーラ 「ドラゴン・タトゥーの女」
★メリル・ストリープ 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 (3度目のオスカー。主演女優賞は'83年の「ソフィーの選択」以来2度目)
 ミシェル・ウィリアムズ 「マリリン 7日間の恋」

助演男優賞
 ケネス・ブラナー 「マリリン 7日間の恋」
 ジョナ・ヒル 「マネーボール」
 ニック・ノルティ 「Warrior」原題
★クリストファー・プラマー 「人生はビギナーズ」 (初受賞。82歳での受賞は最高齢)
 マックス・フォン・シドー 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」


助演女優賞
 ベレニス・ベジョ 「アーティスト」
 ジェシカ・チャスティン 「ヘルプ 心がつなぐストーリー」
 メリッサ・マッカーシー 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」
 ジャネット・マクティア 「アルバート・ノッブス」
★オクタビア・スペンサー 「ヘルプ 心がつなぐストーリー」 (初受賞)

監督賞
 ウディ・アレン 「ミッドナイト・イン・パリ」
★ミシェル・アザナビシウス 「アーティスト」 (初受賞。フランス生まれの監督が受賞したのは'02年「戦場のピアニスト」のロマン・ポランスキー以来)
 テレンス・マリック 「ツリー・オブ・ライフ」
 アレクサンダー・ペイン 「ファミリー・ツリー」
 マーティン・スコセッシ 「ヒューゴの不思議な発明」


オリジナル脚本賞
 「別離」 アスガー・ファルハディ
 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 クリステン・ウィーグ、アニー・マモロ
★「ミッドナイト・イン・パリ」 ウディ・アレン ('77年の「アニー・ホール」、'87年の「ハンナとその姉妹」に続く3度目の脚本賞)
 「アーティスト」 ミシェル・アザナビシウス
 「マージン・コール」 J・C・チャンダー


脚色賞
 「スーパー・チューズデー 正義を売った日」 ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロフ、ボー・ウィリモン
 「ヒューゴの不思議な発明」 ジョン・ローガン
 「裏切りのサーカス」 ブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン
 「マネーボール」 スティーブ・ザイリアン、アーロン・ソーキン、スタン・チャービン
★「ファミリー・ツリー」 アレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ (ペインは'04年の「サイドウェイ」以来2度目。ほか2人は初受賞)


撮影賞
 「アーティスト」 ギョーム・シフマン
 「ドラゴン・タトゥーの女」 ジェフ・クローネンウェス
★「ヒューゴの不思議な発明」 ロバート・リチャードソン(過去「JFK」「アビエイター」で受賞)
 「ツリー・オブ・ライフ」 エマニュエル・リュベツキ
 「戦火の馬」 ヤヌス・カミンスキー


美術賞
 「戦火の馬」 リック・カーター(プロダクション・デザイン)、リー・サンデイルス(セット美術)
★「ヒューゴの不思議な発明」 フランチェスカ・ロ・スキァボ(セット美術)、ダンテ・フェレッティ(プロダクション・デザイン) (過去「アビエイター」で受賞)
 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 ステファニー・マクミラン(セット美術)、スチュアート・クレイグ(プロダクション・デザイン)
 「ミッドナイト・イン・パリ」 アン・シーベル(プロダクション・デザイン)、ヘレン・ドゥブロイル(セット美術)
 「アーティスト」 ローレンス・ベネット(プロダクション・デザイン)、ロバート・グールド(セット美術)


衣装デザイン賞
 「作者不詳」(仮題) リジー・クリストル
★「アーティスト」 マーク・ブリッジス (初受賞)
 「ヒューゴの不思議な発明」 サンディ・パウエル
 「ジェーン・エア」 マイケル・オコナー
 「W.E.」(原題) アリアンヌ・フィリップス


メイクアップ賞
 「アルバート・ノッブス」 マーシャル・コーネビル、リン・ジョンストン、マシュー・W・マングル
 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 ニック・ダドマン、アマンダ・ナイト、リサ・トムブリン
★「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 マーク・クーリア、J・ロイ・ヘランド (初受賞)


音響録音賞(ミキシング)
 「ドラゴン・タトゥーの女」 デビッド・パーカー、マイケル・セマニック、レン・クライス、ボー・パーソン
★「ヒューゴの不思議な発明」 トム・フレイシュマン、ジョン・ミッジリー
 「マネーボール」 デブ・アダイール、ロン・ボーカー、デビッド・ジャンマルコ、エド・ノビック
 「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」 グレッグ・P・ラッセル、ゲイリー・サマーズ、ジェフリー・J・ハブッシュ、ピーター・J・デブリン
 「戦火の馬」 ゲイリー・ライドストロム、アンディ・ネルソン、トム・ジョンソン、スチュアート・ウィルソン


音響編集賞
 「ドライブ」 ロン・ベンダー、ビクター・レイ・エニス
 「ドラゴン・タトゥーの女」 レン・クライス
★「ヒューゴの不思議な発明」 フィリップ・ストックトン、ユージーン・ギアティ
 「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」 イーサン・バン・ダーリン、エリック・エイダール
 「戦火の馬」 リチャード・ハイムズ、ゲイリー・ライドストロム


編集賞
★「ドラゴン・タトゥーの女」 アンガス・ウォール、カーク・バクスター (「ソーシャル・ネットワーク」で受賞)
 「アーティスト」 アン・ソフィ・ビオン、ミシェル・アザナビシウス
 「マネーボール」 クリストファー・テルフセン
 「ヒューゴの不思議な発明」 セルマ・ショーンメイカー
 「ファミリー・ツリー」 ケビン・テント


視覚効果賞
 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 ティム・バーク、デビッド・ビッカリー、グレッグ・バトラー、ジョン・リチャードソン
★「ヒューゴの不思議な発明」 ロブ・レガート、ジョス・ウィリアムズ、ベン・グロスマン、アレックス・ヘニング (レガートは「タイタニック」で受賞し2度目。ほかは初受賞)
 「リアル・スティール」 エリック・ナッシュ、ジョン・ローゼングラント、ダニー・ゴードン・テイラー、スウェン・ギルバーグ
 「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」 ジョー・レッテリ、ダン・レモン、R・クリストファー・ホワイト、ダニエル・バレット
 「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」  スコット・ファラー、スコット・ベンザ、マシュー・E・バトラー、ジョン・フレイジャー


長編ドキュメンタリー賞
 「Hell and Back Again」 ダンファン・デニス、マイク・ラーナー
 「もしもぼくらが木を失ったら」 マーシャル・カリー、サム・カルマン (東京国際映画祭で上映)
 「Paradise Lost3: Purgatory」 ジョー・バーリンジャー、ブルース・シノフスキー
 「Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」 ビム・ベンダース、ジァン・ピエロ・リンゲル
★「Undefeated」 ダニエル・リンジー、T・J・マーティン、リチャード・ミドルマス #メンフィスの高校のアメフト・チームが連敗からいかに脱出するか。


長編アニメ賞
 「パリ猫の生き方」 アラン・ガニョル、ジャン・ルー・フェリシオリ
 「チコとリタ」 フェルナンド・トルエバ、ハビエル・マリスカル
 「カンフー・パンダ2」 ジェニファー・ユー
 「長ぐつをはいたネコ」 クリス・ミラー
★「ランゴ」 ゴア・バービンスキー監督(初受賞)


作曲賞
 「タンタンの冒険 ユニコーン号の冒険」 ジョン・ウィリアムズ
★「アーティスト」 ルドビック・ブールス (初受賞)
 「ヒューゴの不思議な発明」 ハワード・ショア
 「裏切りのサーカス」 アルベルト・イグレシアス
 「戦火の馬」 ジョン・ウィリアムズ


主題歌賞
 『Real in Rio』「ブルー 初めての空へ」 作曲カルリーニョス・ブラウン、セルジオ・メンデス、作詞サイーダ・ギャレット
★『Man or Muppet』「ザ・マペッツ」 作詞作曲ブレット・マッケンジー


短編ドキュメンタリー賞
 「The Barber of Birmingham: Foot Soldier of the Civil Rights Movement」(原題) ロビン・フライディ、ゲイル・ドルジン
 「God Is the Bigger Elvis」(原題)  レベッカ・カミサ、ジュリー・アンダーソン
 「Incident in New Baghdad」(原題) ジェームズ・スピオーン
★「Saving Face」(原題)  ダニエル・ユング監督・製作、シャーミーン・オベイド・チノイ製作 #硫酸などを女性の顔にかける暴行事件がパキスタンで続発。整形手術で顔の復元に挑む医師の姿。
 「津波そして桜」  ルーシー・ウォーカー、カイラ・カーステンソン


短編実写映画賞
 「Pentecost」」 ピーター・マクドナルド
 「Raju」 マックス・ゼール、ステファン・ギーレン
★「The Shore」 テリー・ジョージ監督・製作、オーラー・ジョージ製作 北アイルランド在住のジョージ(「ホテル・ルワンダ」)が政治や争いで揺れる現地の人々の友情を描く。
 「Time Freak」 アンドリュー・バウラー、ジジ・コージー
 「Tuba Atlantic 」 ホールバー・ウィッツ


短編アニメーション賞
 「Dimanche 」 パトリック・ドヨン
★「The Fantastic Flying Books of Mr. Morris Lessmore」 ウィリアム・ジョイス監督・脚本、ブランドン・オルデンバーグ監督 大きな被害を出したハリケーン・カトリーナ、喜劇役者バスター・キートン、「オズの魔法使」、書物への愛に触発されたアニメ。
 「La Luna」 エンリコ・カサローサ
 「A Morning Stroll」 グラント・オーチャード、スー・ガフェ
 「Wild Life」 アマンダ・フォービス、ウェンディ・ティルビー


外国語映画賞
 「闇を生きる男」(ベルギー)
 「Footnote」(イスラエル)
 「ソハの地下水道」(ポーランド)
 「ぼくたちのムッシュ・ラザール」(カナダ)
★「別離」(イラン) (イラン映画では初受賞) アスガー・ファルハディ監督 ベルリン3冠ほか世界各地の映画祭で受賞。日本公開4月。アジアフォーカス・福岡国際映画祭では「ナデルとシミン」という仮題で上映。#テヘランで暮らす中流の夫婦と、若い家政婦が直面する困難。

2012年02月20日

ジュード・ロウは生粋の英国人だった

ジュード・ロウは生粋の英国人だった 2月15日にジュード・ロウの記者会見、16日はマーティン・スコセッシの記者会見と、相次いで大物来日。欧米での「日本は放射能汚染でアブナイ!」の声も沈静化したのか、映画関係者の来日PRも戻りつつあるのが喜ばしい。
ジュード・ロウは「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」をPR。なぜ主役のロバート・ダウニーJr.じゃないのか?というギモンはさておいて、2年前の来日時と比べ、ぐっと大人度、紳士度の増した感あるジュード。BL疑惑さえわくロバートとのコンビぶりや、ガイ・リッチー監督との共同作業、衣装に至るまで誠実に語ってくれた。記者から「ロバートさんに子供が生まれたようですが?」との質問に「えっいつ?先週?知らなかったよ!あなたの所に電話があって僕の所に電話がないなんて! 友情は終わりだ」とユーモアたっぷり。ジュードと言えば、我々の世代にとっては「オスカー・ワイルド」という英国映画での目の覚めるような美青年がその認識の最初。そしてワイルドを演じたスティーブン・フライとの再共演が本作なのだ。それについての感慨を聞いてみたところ、「スティーブンはホームズ協会で最年少会員になった人なんだよ!」とフライのすごさを力説。他にも彼の考える"本当のワトソン"像やツイードのスーツの素晴らしさを語るなど、英国の文化を心から誇りに思っている、生粋の英国人だった。

「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」3月10日公開

コナン・ドイルによって生まれた探偵シャーロック・ホームズ。ガイ・リッチー監督、ロバート・ダウニー・Jr.がホームズ、ジュード・ロウがワトソンに扮するアクション版ホームズ映画、「シャーロック・ホームズ」(2009)の続編が本作。ある日、オーストリア皇太子が遺体で発見される。事件の手がかりを求めてホームズは怪しい社交クラブへ潜入。そこで事件の手がかりをジプシー女性シムから聞き出す。シムは暗殺犯に狙われた命をホームズに助けられたことから、ホームズの捜査を手伝うことになる。事件の鍵を握るシム役に「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のノオミ・ラパス。

2012年02月20日

「ブレードランナー」続編にハリソン・フォードが出演! ・・・というニュースの行方

ネットが大騒ぎ。あのカルトSFの金字塔「ブレードランナー」の続編が、しかもハリソン・フォードが同じデッカード役で製作される!!!??? こんなニュースが流れたからだ。

しかし続編を製作するアルコン・エンターテインメントが談話を発表、フォードとの間に出演交渉は一切ないと明言した。

「ブレードランナー」のオリジナル、そして今回の続編の監督でもあるリドリー・スコットもまた、フォードとの交渉を否定した。もっともフォードが出演してくれたらうれしい、それは脚本の方向性によるだろう、とも語った。

スコットいわく、この"続編"はオリジナルの後日談(いわゆる続編)になるのか、前日譚(ぜんじつたん)つまりエピソードワン的なものになるのかも決まっておらず検討中。フォードが演じたキャラクター、リック・デッカードが最登場するかどうかも未定。脚本家と話し合いを重ねており、すべては未定だが、今回の状況をおもしろがっている。

要は様子見するしかないようだ。しかし「エイリアン」のスピンオフともいえる「Prometheus」を撮影し、さらにその続編まで考えているというスコット監督。期待に応えてくれる気がするのは、気のせいか?

2012年02月20日

オスカー主演女優賞候補メリル・ストリープの宣伝メールにブーイング!?

全世界が注目する映画の祭典アカデミー賞。その目前になって、大本命がブーイングにさらされている!

「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」でオスカーの主演女優賞にノミネートされたメリル・ストリープ。ハリウッドきっての演技派であり、アカデミー賞の候補歴も17回目。これまで前哨戦といわれるゴールデン・グローブ賞をはじめ、英国アカデミー賞、ニューヨーク映画批評家協会賞で主演女優賞を受賞し大本命とされている。

だが、ここへ来て米アカデミー会員の怒りを買ってしまったようだ。

アメリカで「マーガレット・サッチャー〜」の劇場配給を担当しているのは、賞レースでのプロモーション活動の激しさと成功率の高さで知られるワインスタイン・カンパニー。ちなみに総帥のハーベイ・ワインスタインは、昨年のオスカー受賞作「英国王のスピーチ」や、2008年の主演女優賞受賞作「愛を読むひと」を製作総指揮している。

投票権を持つアカデミー会員に向けてワインスタイン・カンパニーはストリープを主演女優賞に推す電子メールを送付したが、これはワインスタイン・カンパニーとは直接無関係な、映画業界紙の親会社が広告として業界紙購読者あてに発送したものであり、この手法にアカデミー会員の一部が激怒した。アカデミー会員の多くは、業界紙購読者と重なっているはずだ。

メールのヘッドラインには「ワインスタイン・カンパニーより 「アイアン・レディ」(「マーガレット・サッチャー〜」の原題)とあり、「メリル・ストリープからのスペシャル・ビデオ」としてインタビュー・ビデオへのリンクが埋めこんである。また「メリル・ストリープがオスカーを獲ってから29年たちました。今回の演技はまさに受賞に値します!」「今年最高のパフォーマンス!」といった推薦の言葉が並ぶ。
ワインスタイン・カンパニーの幹部は非難する反応に驚き「アカデミーの規定に反していないし、ほかの映画会社もやったことのある手法。我が社が目を引くことをすると、古いタイプの競合相手は嫉妬するものです」と、涼しい顔。

アカデミーの規定では、映画や個人、業績に対して受賞歴やPRするウェブサイトへのリンクを含む電子メールは禁じられている。メールからリンクが許されるのは上映の情報、PR目的でない画像、音声、動画、そのほかマルチメディア・コンテンツとなっている。もしこのメールがワインスタイン・カンパニーからアカデミー会員へ送られたら明らかに規定違反だろう。

ところが差出人は同社とは無関係の業界紙の発行元。送り先もその購読者。当然、約6000人のアカデミー会員以外の読者も数多く受け取っている。つまり投票権を持つもの以外へのPRメールだから、セーフというわけだ。

ワインスタイン・カンパニーの今年のイチ押し作品は、無名のキャスト&スタッフによるモノクロ・サイレント映画「アーティスト」。今回のストリープ・バッシングの裏には、「英国王のスピーチ」に続く同社のオスカー作品賞V 2への可能性へのねたみがあるのでは、と見る向きもある。

一方、多くのアカデミー会員を抱えるスクリーン・アクターズ・ギルド(全米映画俳優組合=SAG)の主演女優賞はストリープのライバルといわれる「ヘルプ 心がつなぐストーリー」のビオラ・デイビスが獲得した。彼女は近年、オスカーとのシンクロ率が高いことで知られる放送映画批評家協会賞でも受賞している。

日本時間今月27日に開かれるアカデミー賞授賞式ではいかなる結末が訪れるか? ちなみに主演女優賞はストリープ、デイビスのほか、「アルバート・ノッブス」のグレン・クローズ、「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラ、「マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウイリアムズがノミネートされている。

2012年01月20日

第69回ゴールデン・グローブ賞受賞結果! アカデミー賞の本命と対抗が激突!?

容赦ない辛口ジョークで物議をかもしたリッキー・ジャーベイスの2年連続の司会で幕を開けたゴールデン・グローブ賞。今年は古き良き時代のモノクロ&無声映画へオマージュを捧げた「アーティスト」が3部門(コメディ/ミュージカル部門 作品賞、同・主演男優賞、オリジナルスコア賞)を制覇。無名の俳優、スタッフによるモノクロ・無声映画という地味さではあるが、来るアカデミー賞に向けて本命の呼び声をいっそう高くした(日本公開4月7日予定)。

一方ドラマ部門ではジョージ・クルーニーがアレキサンダー・ペイン監督(「サイドウェイ」)と組んだ「ファミリー・ツリー」が2部門(作品賞、主演男優賞)で受賞。ハワイを舞台に、思わぬ人生の転機に見舞われた中年男と家庭のあり方をほろ苦く描かれ、「アーティスト」とともにアカデミー賞への大きな一歩を刻んだ。

おもなノミネートと受賞者(★)は以下のとおり。


●映画

【ドラマ部門 作品賞】
★「ファミリー・ツリー」
 「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」
 「ヒューゴの不思議な発明」
 「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」
 「マネーボール」
 「戦火の馬」

【ドラマ部門 主演男優賞】
★ジョージ・クルーニー 「ファミリー・ツリー」
 ブラッド・ピット 「マネーボール」
 ライアン・ゴズリング 「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」
 マイケル・ファスベンダー 「SHAME −シェイム−」
 レオナルド・ディカプリオ 「J・エドガー」

【ドラマ部門 主演女優賞】
 グレン・クローズ 「アルバート・ノッブス」
 ビオラ・デイビス 「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」
 ルーニー・マーラ 「ドラゴン・タトゥーの女」
★メリル・ストリープ 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」
 ティルダ・スウィントン 「少年は残酷な弓を射る」

【コメディ/ミュージカル部門 作品賞】
 「50/50 フィフティ・フィフティ」
★「アーティスト」
 「Bridesmaids」(原題)
 「ミッドナイト・イン・パリ」
 「マリリン 7日間の恋」

【ミュージカル/コメディ部門 主演男優賞】
★ジャン・デュジャルダン 「アーティスト」
 ブレンダン・グリーソン 「The Guard」(原題)
 ジョセフ・ゴードン・レビット 「50/50 フィフティ・フィフティ」
 ライアン・ゴズリング 「ラブ・アゲイン」
 オーウェン・ウィルソン 「ミッドナイト・イン・パリ」

【ミュージカル/コメディ部門 主演女優賞】
 ジョディ・フォスター 「おとなのけんか」
 シャーリーズ・セロン 「ヤング≒アダルト」
 クリステン・ウィグ 「Bridesmaids」(原題)
★ミシェル・ウィリアムズ 「マリリン 7日間の恋」
 ケイト・ウィンスレット 「おとなのけんか」

【助演男優賞】
 ケネス・ブラナー 「マリリン 7日間の恋」
 アルバート・ブルックス 「ドライヴ」
 ジョナ・ヒル 「マネーボール」
 ビゴ・モーテンセン 「A Dangerous Method」(原題)
★クリストファー・プラマー 「人生はビギナーズ」

【助演女優賞】
 ベレニス・ベジョ 「アーティスト」
 ジェシカ・チャスティン 「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」
 ジャネット・マクティア 「アルバート・ノッブス」
★オクタビア・スペンサー 「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」
 シェイリーン・ウッドリー 「ファミリー・ツリー」

【長編アニメ作品賞】
★「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」
 「アーサー・クリスマスの冒険」
 「カーズ2」
 「長ぐつをはいたネコ」
 「ランゴ」

【外国語映画賞】
 「The Flowers of War」(原題) 中国 チャン・イーモウ監督
 「In the Land of Blood and Honey」(原題) ボスニア/セルビア/アメリカ アンジェリーナ・ジョリー監督
 「少年と自転車」 ベルギー ダルデンヌ兄弟監督
★「別離」 イラン アスガー・ファルハディ監督
 「私が、生きる肌」(原題) スペイン ペドロ・アルモドバル監督

【監督賞】
 ウディ・アレン 「ミッドナイト・イン・パリ」
 ジョージ・クルーニー 「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」
 ミシェル・アザナビシウス 「アーティスト」
 アレクサンダー・ペイン 「ファミリー・ツリー」
★マーティン・スコセッシ 「ヒューゴの不思議な発明」

【脚本賞】
★ウディ・アレン 「ミッドナイト・イン・パリ」
 ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロフ、ボー・ウィリモン 「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」
 ミシェル・アザビシウス 「アーティスト」
 アレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ 「ファミリー・ツリー」
 スティーブ・ザイリアン、アーロン・ソーキン 「マネーボール」

【オリジナルスコア賞】
★ルドビック・ブールス 「アーティスト」
 アベル・コジェニオウスキ 「W.E.」(原題)
 トレント・レズナー、アッティカス・ロス 「ドラゴン・タトゥーの女」
 ハワード・ショア 「ヒューゴの不思議な発明」
 ジョン・ウィリアムズ 「戦火の馬」

【オリジナル歌曲賞】
 『Hello, Hello』作曲エルトン・ジョン、作詞バーニー・トーピン 「Gnomeo & Juliet」(原題)
 『The Keeper』作詞作曲クリス・コーネル 「マシンガン・プリーチャー」
 『Lay Your Head Down』音楽ブライアン・バーン、作詞グレン・クローズ 「アルバート・ノッブス」
 『The Living Proof』作曲メアリー・J・ブライジ、トーマス・ニューマン、ハービー・メイソンJr.、作詞メアリー・J・ブライジ、ハーニー・メイソンJr.、デイモン・トーマス 「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」
★『Masterpiece』マドンナ、ジュリー・フロスト、ジミー・ハリー 「W.E.」(原題)



●TV

【ドラマ・シリーズ 作品賞】
 「アメリカン・ホラー・ストーリー」
 「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」
 「Boss」(原題)
 「Game of Thrones」(原題)
★「Homeland」(原題)

【ドラマ・シリーズ 主演男優賞】
 スティーブ・ブシェミ 「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」
 ブライアン・クランストン 「ブレイキング・バッド」
★ケルシー・グラマー 「Boss」(原題)
 ジェレミー・アイアンズ 「The Borgias」(原題)
 デイミアン・ルイス 「Homeland」(原題)

【ドラマ・シリーズ 主演女優賞】
★クレア・デインズ 「Homeland」(原題)
 ミレイユ・イーノス 「THE KILLING 〜闇に眠る美少女」
 ジュリアナ・マルグリース 「グッド・ワイフ」
 マデリン・ストウ 「リベンジ」
 キャリー・ソーン 「Necessary Roughness」(原題)

【コメディ/ミュージカル・シリーズ 作品賞】
 「Enlightened」(原題)
 「マット・ルブランの元気か〜い? ハリウッド!」
 「Glee」
★「モダン・ファミリー」
 「New Girl」(原題)

【コメディ/ミュージカル・シリーズ 主演男優賞】
 アレック・ボールドウィン 「30 ROCK/サーティ・ロック」
 デビッド・ドゥカブニー 「カリフォルニケーション」
 ジョニー・ガレッキー 「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」
 トーマス・ジェーン 「Hung」(原題)
★マット・ルブラン 「マット・ルブランの元気か〜い? ハリウッド!」

【コメディ/ミュージカル・シリーズ 主演女優賞】
★ローラ・ダーン 「Enlightened」(原題)
 ゾーイ・デシャネル 「New Girl」(原題)
 ティナ・フェイ 「30 ROCK/サーティー・ロック」
 ローラ・リニー 「The Big C」(原題)
 エィミー・ポーラー 「Parks and Recreation」(原題)

【ミニシリーズ/TVムービー 作品賞】
 「Cinema Verite」(原題)
★「ダウントン・アビー 〜貴族とメイドと相続人〜」
 「The Hour」(原題)
 「ミルドレッド・ピアース 幸せの代償」
 「Too Big to Fail」(原題)

【ミニシリーズ/TVムービー 主演男優賞】
 ヒュー・ボネビル 「ダウントン・アビー 〜貴族とメイドと相続人〜」
★イドリス・エルバ 「刑事ジョン・ルーサー」
 ウィリアム・ハート 「Too Big to Fail」(原題)
 ビル・ナイ 「Page Eight」(原題)
 ドミニク・ウェスト 「The Hour」(原題)

【ミニシリーズ/TVムービー 主演女優賞】
 ロモーラ・ガライ 「The Hour」(原題)
 ダイアン・レイン 「Cinema Verite」(原題)
 エリザベス・マクガバン 「ダウントン・アビー 〜貴族とメイドと相続人〜」
 エミリー・ワトソン 「Appropriate Adult」(原題)
★ケイト・ウィンスレット 「ミルドレッド・ピアース 幸せの代償」

【ミニシリーズ/TVムービー 助演男優賞】
★ピーター・ディンクレイジ 「Game of Thrones」(原題)
 ポール・ジアマッティ 「Too Big to Fail」(原題)
 ガイ・ピアース 「ミルドレッド・ピアース 幸せの代償」
 ティム・ロビンス 「Cinema Verite」(原題)
 エリック・ストーンストリート 「モダン・ファミリー」

【ミニシリーズ/TVムービー 助演女優賞】
★ジェシカ・ラング 「アメリカン・ホラー・ストーリー」
 ケリー・マクドナルド 「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」
 マギー・スミス 「ダウントン・アビー 〜貴族とメイドと相続人〜」
 ソフィア・ベルガラ 「モダン・ファミリー」
 エヴァン・レイチェル・ウッド 「ミルドレッド・ピアース 幸せの代償」