インフォメーション

  • カンヌ映画祭、ラインアップが明らかに! 候補1779本から選ばれた作品リスト

  • 2026.04.20

5月16日から27日まで南仏のリゾート地で行なわれる世界最大級の映画の祭典、カンヌ国際映画祭。65回目を迎える今年のオープニングは、ウェス・アンダーソン監督が少年と少女のひと夏の冒険を描く、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン共演の「Moonrise Kingdom」が選ばれた。クロージングには、今月4日に亡くなった映画監督クロード・ミレールの遺作「Thérèse Desqueyroux」(フランソワ・モーリアック原作「テレーズ・デスケルウ」の映画化)が上映される。最高賞パルムドールをめざすコンペ部門をはじめ、ある視点部門、特別招待作品などに出品される公式セレクションは長編54本(+サプライズ作品いくつか)。出品作は1779本の候補から選ばれた。ちなみに昨年は58本が上映されている。

コンペ部門で上映される監督は「白いリボン」(2009)のミヒャエル・ハネケ、「4ヶ月、3週と2日」(2007)のクリスティアン・ムンギウ、「麦の穂をゆらす風」(2006)のケン・ローチ、「桜桃の味」(1997)のアッバス・キアロスタミといったパルムドール受賞組に、「預言者」のジャック・オーディアール、「ゴモラ」のマッテオ・ガローネ、「クラッシュ」のデビッド・クローネンバーグら審査員賞受賞者と、そうそうたる顔ぶれ。クローネンバーグは息子のブランドンも”ある視点”部門に参加し、父子でカンヌを訪れることになる。大物スターでは「Killing Them Softly」のブラッド・ピット、「Cosmopolis」のロバート・パティンソン、「On the Road」のクリステン・スチュワートとキルスティン・ダンスト、「Rust and Bone」のマリオン・コティヤール、「Mud」と「The Paperboy」のマシュー・マコノヒーらの登場が期待される。

昨年は珍しく、カンヌ出品作からなんと3本もアメリカでアカデミー賞作品賞にノミネートされた。ウディ・アレン監督の「ミッドナイト・イン・パリ」、テレンス・マリック監督の「ツリー・オブ・ライフ」(パルムドール受賞)、そしてアカデミー作品賞や監督賞、主演男優賞まで射止めたミシェル・アザナビシウス監督の「アーティスト」だ。「アーティスト」の主演女優ベレニス・ベジョは、今年のカンヌでオープニングとクロージングの司会を務める。

コンペ部門の審査委員長はイタリアの監督ナンニ・モレッティ(「息子の部屋」)。ある視点部門は俳優のティム・ロスが審査委員長を務める。短編およびシネフォンダシオン部門の審査委員長は「少年と自転車」で知られ、パルムドール2回、審査員賞1回の受賞歴を誇る兄弟監督の兄ジャン・ピエール・ダルデンヌ。

カンヌといえば上映直前まで秘密にされるサプライズ作品がつきものだが、今年はテレンス・マリックの「The Burial」、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・トーマス・アンダーソンの「The Master」が観客を驚かすのではないかと噂されている。マリックは昨年「ツリー・オブ・ライフ」でパルムドール、アンダーソンは2002年に「パンチドランク・ラブ」で監督賞を受賞している。

日本からの出品はミッドナイト・スクリーニングの三池崇史監督「愛と誠」(日本公開6月16日)、ある視点部門の若松孝二監督「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」(日本公開6月2日)のほか、学生部門(シネフォンダシオン)で東京芸大大学院卒の秋野翔一監督「理容師」が上映される。三池監督は昨年の「一命」に続き2年連続のカンヌ行き。また、キアロスタミ監督の「Like Someone in Love」は日本で撮影され、奥野匡、高梨臨、加瀬亮、でんでんらが出演している。

おもな上映作品は以下のとおり。( )内は監督の過去の代表作。

コンペ部門:
「Moonrise Kingdom」 ウェス・アンダーソン監督 *オープニング作品(「ダージリン急行」) ビル・マーレイ、ティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマンド出演
「Rust & Bone」 ジャック・オーディアール監督(「真夜中のピアニスト」) *マリオン・コティヤール出演
「Holly Motors」 レオス・カラックス監督(「ポンヌフの恋人」) *エヴァ・メンデス、カイリー・ミノーグ出演
「Cosmopolis」 デビッド・クローネンバーグ監督(「ヒストリー・オブ・バイオレンス」) *ドン・デリーロ「コズモポリス」原作 ロバート・パティンソン、ジュリエット・ビノシュ、マチュー・アマルリック出演
「The Paperboy」 リー・ダニエルズ監督(「プレシャス」) *ザック・エフロン、ニコール・キッドマン出演
「Killing Them Softly」(Cogan’s Trade) アンドリュー・ドミニク監督(「ジェシー・ジェームズの暗殺」) *ブラッド・ピット、ジェームズ・ガンドルフィーニ、ベラ・ヒースコート出演
「Reality」 マッテオ・ガローネ監督(「ゴモラ」)
「Amour」 ミヒャエル・ハネケ監督(「ファニー・ゲームU.S.A.」)*イザベル・ユペール、ジャン・ルイ・トランティニャン出演
「Lawless」 ジョン・ヒルコート監督(「ザ・ロード」) *シャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ジェシカ・チャスティン出演
「In Another Country」 ホン・サンス監督(「女は男の未来だ」) *イザベル・ユペール、ジュン・サン・ユー出演
「Taste of Money」 イム・サンス監督(「ハウスメイド」)
「Like Someone in Love」 アッバス・キアロスタミ監督(「トスカーナの贋作」)
「The Angels’ Share」 ケン・ローチ監督(「エリックを探して」)
「Beyond the Hills」 クリスティアン・ムンギウ監督(「4ヶ月、3週と2日」)
「After the Battle」 ユスリ・ナスララ監督(「Ehky ya Scheherazade 」)
「Mud」 ジェフ・ニコルズ監督(「テイク・シェルター」)
「Vous n’avez encore rien vu」(You Haven’t Seen Anything Yet) アラン・レネ監督(「去年マリエンバートで」)
「Post Tenebras Lux」 カルロス・レイガダス監督(「Japón」)
「On the Road」 ウォルター・サレス監督(「モーターサイクル・ダイアリーズ」) *ジャック・ケルアック原作 ギャレット・ヘドランド、サム・ライリー、ヴィゴ・モーテンセン出演
「Paradis: Amour」 ウルリッヒ・ザイドル監督(「ドッグ・デイズ」)
「The Hunt」 トマス・ヴィンターベア(「光のほうへ」)
「Innebel」(In the Fog) セルゲイ・ロスニツァ監督

コンペ部門外:
「Io E Te」(Me and You) ベルナルド・ベルトルッチ監督(「ラストエンペラー」)
「Hemingway and Gellhorn」 フィリップ・カウフマン監督(「存在の耐えられない軽さ」)
「マダガスカル3」 エリック・ダーネル監督&トム・マグラス監督(「マダガスカル」)
「Une Journée Particuliére」 ジル・ジャコブ、サミュエル・フォーレ監督(65周年記念ドキュメンタリー)
「Thérèse Desqueyroux」 クロード・ミレール監督(「ある秘密」) *クロージング作品 オドレイ・トトゥ出演

ミッドナイト・スクリーニング:
「愛と誠」 三池崇史監督(「十三人の刺客」) *妻夫木聡、武井咲主演、原作梶原一騎
「Dario Argento’s Dracula 3-D」 ダリオ・アルジェント監督(「ジャーロ」)

ある視点部門:
「Aimer a Perdre la Raison」 Joachim Lafosse監督
「Antiviral」 ブランドン・クローネンバーグ監督(初監督作)
「Beasts of the Southern Wild」 ベン・ザイトリン監督 *サンダンス映画祭グランプリ受賞
「Confession of a Child of the Century」 シルヴィ・ヴェレイド監督(「閉じられた裸身」)
「Despues de Lucia」 ミシェル・フランコ監督
「Elefante Blanco」 パブロ・トラペロ監督
「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」 若松孝二監督(「キャタピラー」)*井浦新主演
「La Pirogue」 Moussa Toure監督
「La Playa」 ファン・アンドレ・アランゴ監督
「Laurence Anyways」 グザヴィエ・ドラン監督 (「マイ・マザー/青春の傷口」)
「Le Grand Soir」 ブノワ・ドゥレピーヌ、ギュスタヴ・ケルヴェン監督
「Les Chevaus De Dieu」 Nabil Ayouch監督
「Miss Lovely」 アシム・アルワリア監督
「Mystery」 ロウ・イエ監督(「スプリング・フィーバー」)
「7 Days in Havana」 ベニチオ・デル・トロ、ローラン・カンテ、ギャスパー・ノエ、フリオ・メデム、エリア・スレイマン、ファン・カルロス・タビオ、パブロ・トラペロ監督
「Student」 ダルジャン・オミルバエフ(「ザ・ロード」)
「Trois Mondes」 カトリーヌ・コルシニ監督

特別招待作品:
「Garbage in the Garden of Eden」 ファティ・アキン監督(ドキュメンタリー)
「Mekong Hotel」 アピチャッポン・ウィーラセタクン監督(「ブンミおじさんの森」)
「A Musica Segundo Tom Jobim」 ネルソン・ペレイラ・ドス・サントス監督
「Journal De France」 クローディーヌ・ヌーガレ&レイモンド・ドゥパルドン監督
「Roman Polanski: A Film Memoir」 ローラン・ブーゼロー監督
「The Central Park Five」 ケン・バーンズ、サラ・バーンズ、デビッド・マクマホン監督 *レイプ事件で冤罪となった被告5人のドキュメンタリー
「Les Invisibles」 セバスチャン・リフシッツ監督
「Villages」 ゴンサロ・トバル監督



バックナンバー/コンテンツ