「インクレディブル・ハルク」メガヒットの隠れた秘密!?
「アイアンマン」「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」に続いてこの夏の全米映画 興収1位の座をヒーロー・アドベンチャーが占めた。エドワード・ノートン主演の「インクレディブル・ハルク」がそれ。マーベルのコミックスが原作で、科学者ブルース・バナーが怒りを感じると緑の怪物ハルクに変身するというアクション・アドベンチャーだ。オープニング週末の興行収入が5540万ドル(約60億円)という大ヒットになったが、主演のノートンと、原作コミックスの権利を持ち製作も手がけたマーベルと米配給元のユニバーサルの間にキナくさい噂が...。コミックスの「ハルク」の大ファンだったノートンは脚本のリライト(とくに台詞)を任されたが、完成した作品にはもとの脚本家ザック・ペンしかクレジットされなかったため、怒ったノートンが公開前のプロモーション参加を拒否したというのだが!? 騒ぎが大きくなったため、ノートンはマスコミ向けにみずからeメールを送り事態を説明。監督ルイ・レテリエ(「トランスポーター」)とノートンと、マーベル、ユニバーサルの間に意見の違いがあったのは確からしい。だがそれは「ものづくり」の現場にはつきもの。ノートン&レテリエ側は人間的なニュアンスを出したいと主張したが、会社側は夏の超大作にふさわしい王道のアクションを望んだ。結局、編集権は会社側にあったため、ノートン=レテリエの望んだカタチから70分ほど、カットされた。レテリエいわく、この70分はのちにブルーレイ・バージョンに収められるという。全米公開直前、ノートンはいくつかのTV出演をこなしたあと、予定どおり人道的活動のためアフリカへ向かい、さらに日本プレミアに訪れた。規定のプロモーション活動はすべて行なったそうで、ノートンの代理人はノートン自身、ふだんマスコミの前でインタビューに応じる人間ではないから、これがノーマルなのだと語っている。PRのための露出が少なかったとしても大ヒットしたし、批評家の評判もよく、みんなハッピー、結果オーライといえそうだ。アクションより雰囲気を大事にした2003年のアン・リー監督の「ハルク」は公開当初の数字こそよかったが伸び悩み、一部の原作のファンからは厳しい評価を浴びた。現在、ノートンとユニバーサルとの関係は良好だし、続編への期待も高まっている。「インクレディブル・ハルク」は8月1日に日本公開される。

