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  • 軽い気持ちで見るべからず。
    体調を整えて臨むことをおすすめします

  • 2025.09.05

■今月の一本
リンカーン

 

■見せたい相手
バラエティ番組「リンカーン」スタッフ

 


「リンカーン」
歴史を変えた偉大な大統領エイブラハム・リンカーンの伝記映画。奴隷制廃止を実現するための憲法修正第13条を巡る攻防を丹念に描き、リンカーンの知られざる実像を浮き彫りにした。スピルバーグ監督が製作に12年をかけた念願の企画で、主演のダニエル・デイ・ルイスは通算3度目のアカデミー賞主演男優賞に輝いた
監督・製作/スティーブン・スピルバーグ
出演/ダニエル・デイ・ルイス サリー・フィールド
DVD&ブルーレイ/フォックス

見ましたよ、スティーブン・スピルバーグが監督した「リンカーン」。それもかなり軽い気持ちで。内容はそんなに調べず、テレビで予告編とか見てたくらいの情報で挑んだんですが、いやあ~、やっちゃったなあ。ごめんなさい、見ながら何回か、ウトウトしちゃいました。そのたびにシーンを戻し、気合いを入れ直して、完走しました。

 

ハッキリ言っておきますが、決してつまらないわけではないんですよ。むしろ、おもしろい! 「今日はがっつり映画を見るぞ」って気分のときはいいでしょうね。ぼんやりとわかったつもりでいた第16代合衆国大統領リンカーンと、アメリカの歴史が目の前に映し出されていく。日本ならば大河ドラマでやりそうなことを2時間半の中にギュッと凝縮している。

 

ただね、すごくマジメ(笑)。いや当然、マジメにつくるべき題材の映画なんだけど、想像していたよりもハードなつくりだったんですよね。やっぱり映画は、自分のコンディションと合わせて見ないとヤバイです。言い訳になりますが、ちょうど単独ライブのネタづくりと稽古で寝れてなくて。それで、大丈夫かなと思ってたら途中で知らないうちに寝ているパターン・・・。

 

でも、そんな僕でもリンカーン役のダニエル・デイ・ルイスが完璧な演技をしていることはよ~くわかりました。って、説得力ないか(笑)。あと、奴隷解放急進派の議員でトミー・リー・ジョーンズが出て来たときは他の俳優さんより感情移入してました。「メン・イン・ブラック」シリーズも見てますけど、日本の缶コーヒーのCM、“宇宙人ジョーンズ”で馴染みがありますから。実際、いい役なんですよ。この映画のキーマンです。

 

スピルバーグ監督の映画は基本、だいたい見ています。オンタイムではないですが「ジョーズ」や「E.T.」なんか好きですよ。一番最初にリアルタイムで見たのは「ジュラシック・パーク」かな。ジョージ・ルーカスやスピルバーグって、反射的に“エンタメ作”の監督ってイメージがあって。そうしたらこの「リンカーン」、冒頭にスピルバーグが出て来て、ちょっと“前説”を始めだした。「これって説明から入る作品なのかっ!」って身構えてしまいました。

 

さて、どんな人にオススメしたらいいか・・・じゃあ、TBSの番組、僕もお世話になっている「リンカーン」のスタッフに! やっぱりその名前をタイトルにつけた番組をやっているんだから、これは絶対見たほうがいい!

 

バラエティのほうの「リンカーン」は、「芸人の芸人による芸人のための番組」がコンセプトなんだけど、映画では大統領リンカーンがめちゃくちゃ巧みなトークを繰り広げていくんですよ。人を魅了する話術というのはこういうことかって。まあ、名言だけでなくて、意味のとりにくい“たとえ話”もバンバン出てきて、煙に巻かれる感じもいい。で、リンカーンの周囲の人たちがまた異様にキャラが立っている。クセの強い奥さんとかブレーンの議員たちにいろいろ口を挟まれて、駆け引きを見せたり、議員同士、さながら「仁義なき戦い」シリーズみたいに裏工作をしたり、描写はリアル。ただ時代が時代だから、少し立派な公民館みたいなところで議会をやってるんですね。傍聴席に家族や子どもの出入りがけっこうあったりして牧歌的で、ちょっぴり「公開生番組みたいだな」とも思いました。

 

リンカーンの奴隷解放宣言や、例の「人民の、人民による~」という演説は有名ですが、それと憲法改正がすべて同時期の出来事というわけではなかったんですね。もしかしたら僕が知らなかっただけで常識なのかもしれないですけど、これは勉強になりました。奴隷制度の酷さを描いた作品はけっこうありますが、奴隷解放の分岐点に迫った映画は珍しく、アメリカ人の歴史感覚を理解するためのいい教材でもあるんじゃないかな。

 

あらためて今、思ったんですが、海外の人、特にアメリカ人は「リンカーン」ってタイトルの番組が日本にあることを知ったらビックリするかもしれませんね。僕らからすればアメリカに「秀吉」とか「家康」なんて番組があるのと同じですから。なんだろう、そういう歴史上の人物の名前って、時代を超越した感じがあるのがいいんですかね。日本でも中部日本放送の制作で今田耕司さんと東野幸治さんがレギュラー出演されている「ノブナガ」というバラエティ番組があるんです。いやもう、どんどん映画から話から外れてますね(笑)。

 

ちなみに番組「リンカーン」は椎葉宏治さんという人が総合演出なんですけど、「椎葉さん、あなたは必ず見るように!」。でもこうやって名指しにしても絶対見ないだろうなあ・・・そういう人なんです(笑)。とにかく、みなさんも「体調を万全に整えて臨んだほうが楽しめますよ」っていうのはもう一回言っておきますね。しつこいようですが!

 

■プロフィール
1973年、埼玉県出身。’93年に日村勇紀とお笑いコンビ、バナナマンを結成。俳優の仕事も多く、「裁判長! ここは懲役4年でどうすか」(’10)で映画初主演。現在、フジテレビ系「ノンストップ!」の司会を務める

 

■バナナマンinformation
バナナマンと大島麻衣が様々な問題を抱える芸能人を“更生”するバラエティ「バナナ塾」のDVDのVOL.1&2が発売中。また、“世界に通用するエンターテイナー”になるべくバナナマンが世界中を旅する、ネット限定番組「バナナTV」の「グアム編」「LA編」のDVDも10月30日に発売!

 

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撮影/諸永恒夫