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ニュース&編集部の声

2008年02月14日

市川崑監督の思い出

2月13日13時55分、肺炎のために亡くなった市川崑監督に、2度お会いしたことがある。最初は2004年春、「東京オリンピック」のDVD化で、ディレクターズ・カット版を完成させたとき。監督自身がカメラを回す予定だった開会式で「会場の熱狂と興奮に酔いカメラを回し忘れ。式終了後、あわてて別の班に撮影したか聞いて回った」という裏話を恥ずかしそうに話す姿が印象的だった。2度目は2006年11月、「犬神家の一族」公開のとき。「僕にとって金田一耕助は天使なのです。どこからかやってきて、事件を解決し、どこかに去っていく。それを表現したくて76年版と違うラストにしました。金田一の表情は2パターン撮っていいほうを使おうと、石坂(浩二)ちゃんに微笑とお礼の2つを表現してもらったんです」と映画への情熱を語っていた監督。どこからかやってきて、名作をつくってどこかに去っていく。映画ファンにとっては、監督こそ天使でした。監督が30年以上追い求めてついに実現しなかった夢の企画「本陣殺人事件」は天国で実現してほしい。ラストはもちろん金田一の微笑で。お礼はファンから送るから。  (信)