掘り出しヨーロッパ映画×2
まずは現在公開中のドイツ映画「THE WAVE ウェイヴ」。1967年、カリフォルニア州のとある高校で起きた事件を基にした本作。授業で仮想独裁政治を行なってみたところ、"独裁者"となった教師と"国民"となった生徒たちの主従関係性がエスカレートし、悲劇を招いてしまうというサスペンスだ。かつて「エス【es】」というドイツ映画があったが、本作は学校という日常的なシチュエーションが恐ろしさを倍増させる。彼らが迎える結末はぜひ劇場で確認していただきたい。

公開中
アット・エンタテインメント配給
(C)2008 CONSTANTIN FILM VERLEIH GMBH
次に、DVDが発売&レンタル中の、フランス人女優サンドリーヌ・ボネールが初監督を務めた「彼女の名はサビーヌ」。パトリス・ルコントやクロード・シャブロルなどフランス映画界の名匠たちと組んでいる演技派女優のサンドリーヌが、自身の自閉症の妹の姿を追いフランスの医療問題を浮き彫りにした社会派ドキュメンタリーだ。5年間に及ぶ精神病院での薬漬けの入院生活により、かつての明るさや活発さを失ってしまった現在のサビーヌ。サンドリーヌが撮りためてきた生き生きとした10代のころのサビーヌの姿を織り交ぜた映像からは、過った治療による悲しい結末が痛々しいほど見て取れる。そしてそれは、姉サンドリーヌだからこそ撮れた妹の姿であり、家族の悲劇を間近で見た彼女が撮るからこそ、怒りや訴えが画面に現われ胸に迫るものがあった。どちらもハリウッド大作と比べると地味ではあるが、何かを考えさせられる良作。興味のある方は是非見てみてください。(ズンドコベロンチョ)
発売・レンタル中
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