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ニュース&編集部の声

2009年05月25日

私が愛した「極底探険船ポーラボーラ」

090525.jpg1976年に円谷プロダクションが米国のランキン・バスプロダクションと組んでつくり上げたカルト恐竜ムービー「極底探険船ポーラボーラ」がついにDVD化される。「最後の恐竜」のタイトルで23年前にビデオ化されて以来、長らく廃版となっていた幻の作品だ。地底探検船ポーラーボーラ号に乗り込んだハンティング・マニアの大富豪が、偶然見つけた恐竜の王国で史上最大のハンティングをしようとするストーリーからして荒唐無稽。地球の内部に恐竜の王国があるという"そんなバカな"な設定をはじめ、なぜか現地民がすべて日本人、手づくりの槍で恐竜に立ち向かう"おいおい"なハンティング・マニア、どう見てもアフリカ系アメリカ人なのに名がブンタ(って菅原かよっ!)とツッコミどころ満載。もちろん、のちに円谷プロが「恐竜大戦争アイゼンボーグ」の恐竜帝王ウルルに流用したという着ぐるみティラノサウルスのキュートな姿も要チェックです♪(信)

極底探険船ポーラボーラ
DVD/東宝 4725円

2009年05月20日

トレッキーではない私も萌えた!

アメリカで7250万ドルというオープニング成績を記録し、全米No.1となった「スター・トレック」がいよいよ日本でも5月29日に公開される。「クローバーフィールド/ HAKAISHA」のJ.J.エイブラムス監督が、'66年に製作されたTVシリーズを再構築し、エンタープライズ号の初航海とお馴染みのクルーたちの若かりし頃を描いた本作。「長寿と繁栄を」のあいさつや、若きカークのプレイボーイっぷり、そして、オリジナル版でスポックを演じたレナード・ニモイの登場など、トレッキーをニヤリとさせる要素がふんだんに散りばめられている。「スター・トレック」というと、日本では「スター・ウォーズ」ほど浸透せず、まったく見たことがないという人も多いだろう。だが、J.J.が「2人の脚本家のうち、ひとりはシリーズの熱烈なファンで、もうひとりは"知っていた"という程度。実はプロデューサーは一度も見たことがなかった。そういう人たちが集まって、非常にバランスのいい作品が出来た」と語っているとおり、まさにシリーズのファンにも、初めて見る人にも大いに楽しめる作品に仕上がっているのだ! 最新鋭のVFXを駆使した大迫力のスペースバトルなどSFアクション描写が素晴らしいのはもちろんだが、なんといっても引き込まれるのは、エモーショナルな部分。カークやスポックらキャラクターの友情や葛藤がつぶさに描かれ、感情移入せずにはいられない。アメリカの客層は圧倒的に男性が多いらしいが、女子的萌えポイントをあげるなら何と言ってもザッカリー・クイント演じるスポック。感情を抑圧して生きる彼の冷たい表情と内に秘める複雑な思い――。その"ほっとけない感"に確実にやられてしまうはずだ。そしてラストには思わずゾクッとするような、いい意味で鳥肌が立つ場面があるのでお楽しみに。ただ、初めての人もキャラ名ぐらいは把握しておいたほうが楽しめるから、ぜひ6月号の本誌で予習して劇場へ!  (N)

090520.jpgCopyright (C) 2008 by Paramount Pictures, Star Trek and related marks and logos are trademarks of CBS Studios Inc. All rights reserved.

2009年05月20日

世界が注目。映画の祭典、カンヌ映画祭が始まる!

史上初、アニメ作品「カールじいさんの空飛ぶ家」で幕を開けた第62回カンヌ国際映画祭。待望のクエンティン・タランティーノ監督+ブラッド・ピット主演の戦争アクション「イングロリアス・バスターズ」や、「ダークナイト」でアカデミー助演男優賞受賞したヒース・レジャーの遺作でジョニー・デップ、ジュード・ローら豪華な代役が出演している「ジ・イマジナリウム・オブ・Dr.パルナッサス」、クロージング作品の「ココ・シャネル&イゴール・ストラビンスキー」、フランシス・フォード・コッポラ監督の初の自伝的作品「テトロ」(監督週間に上映)、菊地凛子主演作「マップ・オブ・ザ・サウンズ・オブ・トウキョウ」など話題作が目白押し。日本からは監督週間の「ユキとニナ」(監督:諏訪敦彦、イポリット・ジラルド)、ある視点部門の「空気人形」(監督:是枝裕和)が出品されている。現地時間13日から24日まで開催されているが、コンペ部門のおもな注目作を紹介しておこう。


(題名は原題もしくは英語題):

「イン・ザ・ビギニング」 グザビエ・ジャノリ監督
#(結果的に)高速道路をつくった詐欺師の物語。「情痴 アヴァンチュール」のジャノリ監督は2006年に「QUANDJ'ETAISCHANTEUR」をカンヌ出品。


「アンティクライスト」 ラース・フォン・トリアー監督
#幼い子供を亡くした夫妻(ウィレム・デフォー、シャルロット・ゲンズブール)が、悲しみから立ち直り、互いの関係を修復するために"別荘"を訪れる。フォン・トリアー監督は賛否両論を呼んだ「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でパルムドール受賞。


「BAK-JWI(コウモリ)」(渇き) パク・チャヌク監督
#アフリカでワクチン開発のため身を捧げていた神父(ソン・ガンホ)が医療実験上のミスから死亡。吸血鬼となって生き返る。吸血鬼は未知の病への答なのか。神父の古い友人(シン・ハギュン)が現れるが、神父はその妻(キム・オクビン)と恋に落ち、友人を殺すよう頼まれてしまう。「オールドボーイ」で審査員特別賞を受賞しているチャヌク監督の、コメディ
風味のホラー。


「ブライト・スター」 ジェーン・カンピオン監督
1818年ロンドン。英国の詩人、23歳のジョン・キーツと隣人の女学生ファニーとの風変わりで情熱的な恋を描く。カンピオンは1993年に「ピアノ・レッスン」でパルムドールを受賞している。


「スプリング・フィーバー」 ロウ・イエ監督
#2003年「パープル・バタフライ」、2006年に「天安門、恋人たち」をコンペ部門に出品しているロウ・イエ監督。夫の浮気調査(相手は男)を頼まれた青年とその恋人たちの大胆な関係。


「ザ・ホワイト・リボン」 ミハエル・ハネケ監督
#1913年、第一次世界大戦前夜のドイツ北部。村の子供たちの聖歌隊におかしな事件が起こる。聖歌隊を指揮しているのは学校の先生、貴族、医者、農民たち。誰が何のために裏で操っているのか? ハネケ監督は2001年に「ピアニスト」で審査員特別賞を、2005年に「隠された記憶」で監督賞を受賞。かつて主演した女優イザベル・ユペールが奇しくも今回の審査委員長。


「エンター・ザ・ボイド」 ギャスパー・ノエ監督
#東京でドラッグの売人として稼ぐ兄オスカー。妹リンダは同じくダンサーをしている。ある日撃たれたオスカーは、生前の約束通り、妹をひとり残して去ることなく、魂となっても東京をさまよい続ける。過去、現在、未来と...。1991年批評家週間出品作「カルネ」の暴力的描写で話題になったノエ監督。2002年にも「アレックス」でコンペに参加している。

2009年05月20日

5&6月を勝手にエンタメ強化月間に指定しました

実は、6月号はうれしい驚きの連続でした。何がって、5月から6月にかけて、映画もDVDもとにかくいい作品が多いんです。何のひいき目もなしに、ここから1カ月は目を休めるのが惜しいほどの良作だらけなんです。

 まずは「ヘルボーイ ゴールデン・アーミー」のDVD。本編もさることながら、ギレルモ・デルトロ監督自身が監修した特典がすばらしい出来。主演のヘルボーイ=ロン・パールマンが「"ディスクの国"の者ども、元気か」と話しかけてくる撮影風景から始まって、監督のクリーチャー愛がグイグイ伝わってくる2時間30分ものロング・メイキングまで、個人的には本編以上の感激版。

home.jpg 次もDVD「HOME 空から見た地球」。この作品は全編空撮映像で構成されたドキュメンタリーで、DVDや劇場で6月5日に世界88カ国同時公開。環境破壊や経済格差問題を考えようと製作された作品ですが、米イエローストーン国立公園の色鮮やかな泉や幾何学模様に広がるスペインの太陽光発電パネルなど、壮大な映像だけでも一見の価値あり。
wire.jpg最後に劇場映画を2本。まずは「マン・オン・ワイヤー」。これは'74年にNYワールド・トレード・センターのツインタワーの屋上間を綱渡りで渡った大道芸人、フィリップ・プティの半生に迫るドキュメンタリー。届出なしの違法な綱渡りに対して下された裁判所の判決も何とも粋です(内容は映画で)。ちなみに「綱渡りの男」という題名で発売中の絵本も泣けます。
miyazaki.jpg 一方、名カメラマン、木村大作の初監督作「「劔岳 点の記」では、出番は多くないものの、主人公の妻役の宮崎あおいの演技が印象的。危険な劔岳測量に情熱を燃やす夫(浅野忠信)を支える彼女が、夫に献立を聞いたり、夫の荷にそっとお守りを忍ばせたりする非常に何気ないシーンが、過酷な測量シーンとの対比もあって、強く心に残ります。

ほかにも、斬新すぎるバトル・アクション演出が光りまくるタイ映画「チョコレート・ファイター」、"現代老人版"アメリカン・ニューシネマともいうべきハンガリー映画「人生に乾杯!」などなどなど・・・。いわゆるハリウッド超大作以外でも、心底見てほしい作品がこれだけあるんです。もう、とても書ききれませんので、続きは本誌で。(ar)
(C)2008 Jean-Louis Blondeau/Polaris Images
(C)2009「劔岳 点の記」製作委員会